白熱する選挙活動

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4月3日に下院議会解散が発表され、投票日まで1週間と迫ってきている。街中には競うように沢山の党旗が掲げられ、否が応にも盛り上がりを感じることができる。新聞各紙も長期に渡って『GE13』の文字がヘッドラインを飾っており、国民の注目度は高い。

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私自身、過去2回マレーシアの総選挙を見てきたが、今回の盛り上がり方は異常に高い。やはり、野党支持が拡大していることから、政権交代の期待が高まっていることが原因だろう。特に、これまで政治には比較的無関心であった中国系が白熱しており、SNS上でもそれを見ることができる。

ただ、選挙活動期間が長いこと、そして政権交代の可能性が高まっていることから、与野党運動員達による抗争や買収行為も目立ってきている。今週には、ペナン州で与党事務所で爆発物が爆発、党員1人が負傷する事態になっているし、セランゴール州では与党連合事務所に火炎瓶が投げ込まれるなど、日々過激化している。



また、SNSなどインターネット上での情報を読んでみると、全体的に与野党共にネガティブキャンペーンの印象が強いと感じる。与党支持者は野党のマニフェストを実現不可能な約束と一蹴し、野党支持者はこれまで与党長期政権によってマレーシアが他国の後塵を拝していることを強調している。なかでも、与党政権下における横領や賄賂などの腐敗が大きなトピックとして扱われている。経済やビジネスでマレーシアのランキングは結構上位と健闘しているのだが、それには満足できていないのだろう。

面白いところでは、マレーシアは産油国なのにガソリン価格が中東諸国より高いこと、ナジブ首相夫人が公費で高価な指輪や鞄を購入していること、与党の選挙活動費は公費から拠出されているなどの噂がSNS上で話題とされている。

一連の動きを見ていると、日本の民主党が政権をとった時のことが思い出される。日本では、無駄を省くことで高速道路と高校教育の無料化を実現すると訴えていたが、マレーシアの野党も腐敗を無くすことで、高速道路と教育の無料化を実現すると訴えている。日本での前例があるだけに、なかなかこうした政策の実現は難しいと思われるが…。

私個人の印象として、当初はなんだかんだ言っても与党連合が勝利すると見ていたが、日を追うごとに野党の勢いの凄さを感じる。いまは、与野党のどちらが選挙戦に勝利するか分からないし、どちらが勝利しても選挙後に混乱が生じると思われる。特に与党が勝利した場合、野党支持者からは選挙に不正があったと指摘されるのではないだろうか。

いま確実視されているのは、マレーシア華人協会(MCA)が大きく議席を減らすことだろう。中国系はブミプトラ政策やライナスのレアアース処理プラント問題などで与党離れが進んでおり、もはや挽回することは難しい状況にある。また、会社経営者や財界の人達の話を聞くと与党支持が大勢であるが、若い世代は野党支持が拡大しているように感じる。

マレーシア人の知人と話したが、今回の選挙はこれまでにないほど過熱しており、いまは多くの国民が政治に関心を持っているという。確かに、私の周りでも投票権を持たない十代の若い世代も熱く支持政党について語り、SNS上もその話題で溢れている。ただ、SNS上ではナジブ首相の遺影写真を投稿したりと、一定のモラルを欠いた動向も目立つ。いずれにしても、平和的に選挙を終えることができることを願う。

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