EV充電スタンド(KLCC B2駐車場)

たまたまKLCCに行った際、地下駐車場でEV充電スタンドを発見。


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(ピーターチン大臣の署名)

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運輸省陸路交通局、AES導入

最近、現地の新聞各紙で話題となっているのがAES: Automated Enforcement System(自動取締装置)の導入。日本だと随分前から使われているシステムだが、そう言えばマレーシアだといつも高速道路脇に待機した警察官が計測していた。現在、陸運局にてAES専用ページが公開され、マレー語で国民にAESの機能や役割、効果などの説明が行われている。







今回の導入は、18ヶ月をかけて全国831ヶ所に1,081台を設置するという内容で、交通事故防止への寄与が期待されている。ただ唯一、ペナン州だけは他州の導入状況をみてから判断したいと発表している。これについては、ペナン州は野党が州政府の政権を握っていることもあり、中央政府の意向に反発しているという見方もあるが。



(マレー語なので内容不明…。)


1,081台の内訳としては、566台が速度超過捕捉用カメラ、266台が信号無視捕捉用カメラ、250台がモバイルカメラとなっている。早速、スマホ向けにAES設置場所を特定できる『AES Detector』というアプリも登場している。

今回面白いのが、ビジネスモデル。陸運局はAESの設置とメンテナンスを2社に5年契約で発注しているが、支払いは徴収した反則金から一定率で拠出されるというもの。ただ、マレーシアでは交通違反の切符が切られても反則金を支払わないまま放置され、交通違反反則金キャンペーンでディスカウントされるまで対処しない人も多い。政府はこの種のキャンペーンを行わないと発表しているが、反則金が支払われないケースはまだ多いと思う。それでなくとも、こうしたスキームで安定した維持管理費が賄えるのか疑問に感じるがどうなのだろう。

あと個人的には、きちんと維持管理を継続し、機能や性能を保持できるのかという点に注目したい。先日、ローカル紙にクアラルンプールのIT IS: Integrated Transport Information System(総合交通システム)についての現状が示されていたが、そこにはRM1.36億を投じた設備の50%が正常に機能していないと指摘されていた。実際、私もスマートフォンでIT ISから交通情報を取得することがあるが、機能していないライブカメラが多数あり、長期間放置されたままになっている。

あと、マレーシアの交通マナーは決して褒められた内容ではなく、高速道路では速度超過のバスやトラックを数多く目にすることができる。結果、大事故を引き起こし、マレーシアはアジア圏で最も交通事故による死亡率が高い国となっている。AES導入によって、どれだけ事故件数に反映されるのか期待してみたい。

マレーシア政府、日本の中小企業の技術力に注目

マハティール首相がルックイースト政策を提唱して30年。現在、数多くの日本企業がマレーシアへ進出し、マレーシア国の発展に寄与してきた。

当時、農業と観光が中心であった産業構成だが、工業化への移行、そして2020年の先進国入りを目指すと言う目標のため、マハティール首相は日本と韓国に学ぶ方針を国民に示した。プラザ合意の影響もあり、多くの日本企業がマレーシアへ生産拠点を移し、機械や電気などにおいて実績を作ってきた。そして昨年、日本企業による投資額はRM98.5億に達し、これは1980年以降の日本企業による投資額の最高額となっている。

また、バブル経済崩壊によって経済低迷が続く日本経済にあって、1992年10月の欧州・ 東アジア経済フォーラムにおいて、マハティール首相は演説の中で「日本なかりせば」を強調、親日姿勢を内外に示している。訪日の際にはいつも中小企業を訪問し、日本の技術力を常に学び、高い興味を示していたことが印象に強い。そうした背景もあり、日本企業や製品、技術に対する現地の信頼はかなり高い。

ただ、最近では日本より欧州へ目を向ける人達が増えていることも事実だと感じる。言葉やビジネス慣習の違いから、私自身も日本企業を敬遠する発言をよく耳にするし、日本的経営に対する不満も多い。それでも、多くの人達にとって日本製品は高品質、高信頼性の象徴であり続けているし、日本人の勤勉さや真面目さを賞賛する声はまだ多い。
そうした中、10月には日本とマレーシアの協力関係強化に関する発言が相次いで発せられた。『LOOK EAST POLICY - A NEW DIMENSION & MAJECA & JAMECA 31ST CONFERENCE』において、ナジブ首相は日本との協力関係強化、特に優れた技術を有する中小企業に重点を置いた発言をしている。中でも、中小企業の有する環境技術、キーテクノロジーサービス、そして高付加価値関連セクターへの投資を歓迎するとしている。





更に、『38th Asean-Japan Business Meeting』において、ムヒディン・ヤシン 副首相は21世紀の現実に即した形でのアセアン諸国と日本の関係構築の重要性を示している。日本とアセアン諸国の関係強化に向けて、同首相からは4つの提案が出された。

1.グリーン技術、環境技術、バイオテクノロジーや情報通信技術など、高付加価値分野での日本からの投資促進の必要性。

2.貿易と投資を2倍に引き上げる必要性。

3.アセアンと日本のコネクティビティー改善。

4.日本の中小企業と一緒に、アセアンの重要性認識を形成する必要性。

また、マレーシア工業開発庁の ノハルディン・ノルディン最高責任者は、マレーシア工業開発庁が日本の中小企業のデータベースについてマレーシア日本経済協議会、および日本マレーシア経済協議会と協力していることを明らかにし、これは政府政策に沿ったものとしている。同氏は、中小企業は直接投資よりも現地企業とのコラボレーションを好む傾向にあり、高度電子機器やグリーン技術、そして自動車関連に潜在性があると述べている。

これだけマレーシア政府は日本の中小企業にラブコールを送っているものの、残念ながら日本での報道には全く取り上げられていない…。私自身、勿体ないことだと思うが、米国や中国などの大国と比較すると、どうしても存在感は薄れてしまうのだろう。マレーシア国内においても、言葉の通じる英語圏、そして中国や韓国の存在感の方が目立っている。環境技術についても、欧米や中国の企業名はよく耳にするが、日本企業は圧倒的に少ない印象がある。

マレーシアには、日本の中小企業の技術が活躍できる潜在市場が数多く存在するし、直接投資ではなくコラボレーションという形の方が適していると認識している。事業分野においても、環境技術やバイオ技術といった先端的なものばかりでなく、維持管理といった分野でも貢献できると考える。これまでのマレーシア産業の発展を見ていくと、早々に技術移転を進めることでローカライズを行ったり、先端技術を世界に先駆けて市場投入するということには長けている印象が強い。しかし、それを長期に渡って維持管理し、また改善等によって発展させていくことはなかなかできていない。上下水道にしても、先進国並みの普及率を誇っているものの、維持管理不足から40%もの漏水率に長年歯止めが掛かっていない。道路の舗装も舗装率は先進国並みだが、穴だらけで長期に渡って補修がされず、市民からいつも苦情が殺到している。多機能の国民カードも世界に先駆けて国内に広く普及しているが、個人認証以外の分野で活用されることは殆どない。

個人的には、いまが日本の中小企業がマレーシア市場を検討するのに適した時期だと考える。政府は2020年の先進国入りを目指し、高付加価値の分野、そして知識労働者の育成を最優先しており、その中で日本の中小企業が得意とする産業分野が重点産業とされている。そして、これまでの生産拠点としての位置づけではなく、マレーシアの企業が高い技術力を吸収することで発展できる構造が求められていると思う。

英語能力指数、マレーシアは13位

EF Education Firstより、各国の英語能力を調査した『2012年度EF EPI英語能力指数』が発表された。今回、調査対象国・地域が昨年の44ヶ国から54ヵ国に増加しており、世界各国の150万に調査を実施している。

まず、上位にはスウェーデン、デンマーク、オランダ、フィンランド、ノルウェーと北欧諸国が位置し、「非常に優秀」と評価された。アジア勢では、シンガポールが12位、そしてマレーシアが13位となり、唯一この2カ国が「高い」のカテゴリーとなっている。


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高い、標準的、低い、非常に低い


シンガポールの英語はシングリッシュ、マレーシアはマングリッシュと揶揄されているが、やはり多民族間のコミュニケーションツールとして定着している英語は高い評価となっている。頻繁に、日本人からはシンガポールとマレーシアの英語は訛りが強く分かりづらいとの声を聞くが、それでも彼らは日本人以上にグローバル市場で英語力を十分に活用し、存在感を示している。結果、マレーシアはソフトウェアやBPOサービスのアウトソーシング先としてインドと中国に次ぐ規模に成長しており、更なる成長が期待されている。

ただ、最近は政府方針によって英語での理数教育がマレー語とされるなど、将来に対して懸念も広がっている。この措置に対して、政府は国語・公用語であるBahasa Malaysiaを重視することで、マレーシア人としてのアイデンティティの強化を図るとしているが、一部からはマレー人の理数科目の成績を向上するための措置とする声も聞かれる。政府は英語の授業時間を増やしたり、米国から英語教師を招くなどの措置を行っているが、それでもマレーシア人の英語力は低下傾向にあると思う。実際、いまの新卒者雇用においても、英語でのコミュニケーションができないことが大きな問題となっている。

2020年の先進国入りを目指す上で、高い英語能力は武器になるだろうし、国の競争力に大きく反映されると思う。日本と異なり、せっかく多くの国民が英語を使える環境にあるのだから、それをもっと発展させるべきだろう。例えば、政府系のウェブページはマレー語中心で英語での情報が極端に少なかったり、役所の書類が全てマレー語であったりとしているが、こうした部分も改善が進めばと期待する。

男女平等度ランキング、マレーシアは100位

10月23日、世界経済フォーラムを『Global Gender Gap 2012』を発表(最新の主要研究報告: 世界の経済的男女格差縮小の進展が遅い点を指摘)。今回は135ヶ国・地域を対象としており、『経済活動への参加と機会』、『教育達成』、『健康と生存』、そして『政治への関与』という項目が指数化され、ランキング化されている。







まず総合順位を見ていくと、アイスランド、フィンランド、ノルウェーと北欧諸国が上位を独占している。アジア域においては、フィリピンの8位が最高位で、常に上位に位置している。ただ、全体的にアジア勢は下位の評価…

次にマレーシアについては、年々下降傾向にあり、今年は100位という結果に。因みに日本は101位となっており、マレーシアよりも評価が低い。


{アジア主要国の男女平等度ランキング推移]
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各評価内容を見ていくと、特に目立つのが就学に対する評価が高く、初等教育から高等教育まで1位となっている。以前、ニュースでも話題になっていたが、大学への進学に対しては男子学生よりも女子学生の方が成績が良く、男子学生が少ないことに危機感さえ持たれていた。

逆に政治への関与については、全体で20位とかなり低い評価。実際にナジブ政権の閣僚を見ていくと、女性大臣は観光省のDATO' SRI DR. NG YEN YENだけとかなり寂しい。副大臣になると7人が入閣しているものの、それでも女性の政治参加はかなり低い。昔からそうだが、大臣クラスとなると女性の比率は常に小さい。


[マレーシアの男女平等度評価内容]
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とは言え、各省庁内で女性の比率が少ないかというと、そうでもない印象がある。私自身、以前に科学・技術・イノベーション省と仕事をした経験があるが、Secretary Generalを筆頭に上層部の多くは女性であり、仕事処理の能力も高かった記憶がある。男性スタッフに対してテキパキと指示を出していたし、仕事の進め方も上手かったと思う。他にも、マレーシア中央銀行のZeti Akhtar Aziz総裁、AirAsiaマレーシアのAireen Omar社長などのように、要職に就いている女性は内外から高い評価を受けている。

しかし、そうした要職に就いている女性の数は圧倒的に少なく、マレーシアはまだ男性中心の社会だと感じる。以前読んだ「マレーシア新時代‐高所得国入り ‐」では、マレーシア人女性の社会進出が高く、日本はかなり遅れていると指摘されていたが、今回の報告書を見る限り、日本とマレーシアは50歩100歩の位置づけだろう。確かに、大学などの就学において女性は存在感を示しており、男女の格差はほとんど見られない。しかし、社会に出ると状況は異なり、女性が十分に活躍できる機会はまだ少ないと思われる。

Doing Business、マレーシアは12位へ躍進

10月22日、世界銀行と国際金融公社は185ヶ国・地域のビジネス環境について調査した『Doing Business 2013』を発表(世銀プレスリリース:World Bank & IFC Report Finds Developing Countries Made Significant Progress in Improving Business Regulations)。

まず総合ランキングでは、1位がシンガポール、そして2位が香港でここ数年は定位置となっている。国土の小さい国がグローバル市場において競争力を発揮するにおいては、ビジネス環境に優れている必要があり、存在感が際立っている。

次にマレーシアへ目を転じると、昨年の14位から12位へと順位が上昇している。(2013年の報告書では、昨年のマレーシアの順位は14位となっているが、2012年の報告書を読むと18位…。評価項目の順位も昨年の報告書と今年リリースされた報告書内容は微妙に異なる。昨年の評価内容において見直しが行われたのだろうか?因みに、現地紙New Straits Timesは2012年の順位を18位としている。)


[アジア主要国のDoing Business順位推移]
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(各年度の報告書のデータをプロット)


現地紙では、スウェーデン(13位)、台湾(16位)、ドイツ(20位)、日本(24位)、スイス(28位)などの先進諸国を上回る評価結果だったことに大きく注目している。確かに、所得がアッパーミドルのカテゴリーにおいてマレーシアは首位だし、OECDを除くアジア太平洋地域でもシンガポールと香港に続く高い評価結果となっている。正直、ここ数年のマレーシアの順位上昇は凄いと思うし、誇らしくもある。

今回、特に際立って改善されたのが、「建設許可取得」と「不動産登記」の2項目。まず「建設許可取得」については、昨年の116位から96位へと大きく改善されている。報告書を読んでみると、新規建設向けone-stop centerが改善されたこと、そして電話サービスに接続する時間を減らすことで許可取得が速まったと説明されている(とは言え、それでも世界で96位の評価なので、まだまだ改善の余地は沢山あるのだろう)。次に「不動産登記」も登記時間が短縮されたことが大きく評価されている。報告書では、Caseload Management System導入による効果が示されており、2011年は41日要した登記期間が、2012年には7日に短縮されている。マレーシアでビジネスをしていると、なんでも必要以上に時間を要し、効率的に処理が完了しない、適切な手順が分からないなど、日本とは違う環境にフラストレーションを感じる。しかし、この報告書で明らかにされているように、特定の分野ではあるが、こうした問題の改善も進展していることが理解できる。

あと、「資金調達」は昨年に続いて世界第一位、「投資家保護」も世界第4位を維持し、グローバル市場において存在感を示している。


[Doing Business 2013、マレーシアの評価内容]
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個人的には、いまから来年の報告書が楽しみであり、さらなる改善を期待したい。

IGEM2012

IMG_0644s.jpg10月10日から13日の4日間、クアラルンプール・コンベンション・センターにて、アジア最大級の環境・エネルギー総合展『IGEM 2012』が開催された。私自身、最終日の午後に会場を訪れることができた。今回で3回目の開催だが、前回より明らかに規模が大きくなっており、内容も充実してきた印象。政府が積極的な政策を展開していることもあり、環境問題に対する意識がマレーシアでも高まってきているのだろう。
ただそれとは逆に、講演会の方はほとんど来場者がいない様子で寂しさを感じた。最終日で人が少なかったことも影響したのだろうか?







今回の展示会では、全体的にLED照明やEV関係、太陽光発電関連が多いように。特にLED照明に関しては、国内であまり普及が進んでおらず、一般の量販店でもあまり目にしないこともあってあまり期待していなかったが、数多くの企業が出展していたことに驚かされた。先日、マレーシア政府は2015年までにLED照明で5社をグローバル企業とすることを目指すといっていたが、なるほど力が入ってた。逆に、風力発電や水質浄化などはほとんど出展されておらず、偏りが大きいようにも感じられた。


[LED照明ブース]
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[EV関連]
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それと、会場では制服を着た学生を多く目にすることができた。各ブースで積極的に質問し、製品に触れる姿を見ていると、これからのマレーシアの環境技術での発展が楽しみに思えた。

あと、特に印象深かったのが日本企業の出展。大手自動車・家電メーカーだけでなく、JETROのブースでは優れた環境技術を有する中小企業が多数出展しており、強い存在感を示していた。また出展内容も興味深い内容となっており、ガラスコーティングなど他社とは異なる環境技術が数多く出展され、来場者の注目を集めていた。


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先日、ナジブ首相は東方政策30周年に際し、日本の中小企業とより緊密に協力し、特に環境技術や技術サービスや高付加価値セクター関連の中小企業を歓迎すると述べている。実際に、日本の中小企業においては多くの事業機会が存在すると思うが、現地企業はどうしても言語や慣習、コスト等の問題から欧米企業を重視してしまう傾向にある。しかし、誰もが日本企業の技術力と品質の高さは認めている。私自身も、ずっと日本の中小企業がマレーシアで活躍できる可能性を信じており、それを私自身の目標としている。また、マレーシアは東南アジアのハブとして機能できる土壌を持っており、日本の技術力が域内で効果的に波及できると考える。中でも、環境技術においては日本企業にとって多くの機会があり、優位性を示すこともできるだろう。





次の環境展では、より多くの日本企業が出展し、環境技術といえば日本企業と言えるまでに成長して欲しいと思う。

マレーシア2013年予算案

9月28日、ナジブ首相より2013年予算案が発表された(THE 2013 BUDGET SPEECH)

昨年の予算案発表では、総選挙が近いと噂されていたこともあり、低所得者へ補助金支給などが目を惹き、野党連合は選挙のためのばらまきと指摘されていた。だが、総選挙が行われないまま2013年の予算案発表を迎えた。

そして2013年の予算案だが、昨年と同様に補助金支給や減税にかなり重点が置かれている印象を受ける。主なところでは、月収RM3,000以下の世帯にRM500、RM2,000以下の独身者にRM250、学生へのブックバウチャー支給等々。面白いところでは、21歳から30歳までの月収RM3,000以下の国民が、3Gスマートフォン購入時にRM200の助成金を得られたり、KTMコミューターの運賃がRM3,000以下の国民であれば半額になるというものもある。また、公務員への特別賞与支給、年金引上げなどの手厚い保護。来年6月までに総選挙を実施しなければならないこともあり、やはり『選挙対策』という印象は強い。

個人的には、環境技術に関する予算割り当てや政策が乏しかった点が残念に感じる。全体的にも、マハティール政権時代には予算案の中に各種先端技術のプロジェクトが取り上げられていたが、そうしたものも少なくなっている。そうしたものは、現在ETPで進めていることも背景にあるのだろう。また、今回の予算案でも、インフラ整備への予算割当が多いように見受けられる。その中で個人的に注目したいのが、国内の上下水道のパイプラインインフラの改修にRM3億が割り当てられていること。マレーシアの上下水道は40%もの漏水率を誇っており、無収入水として多大な損失を被っている。実情を知りながら長年放置されてきたこの問題に対し、どのような改善が行われるのか期待したい。

また経済見通しについては、2013年の経済成長率は4.5%~5.5%と示されている。2020年の先進国入りを目指す上で年6%成長が必須とされてきたが、やはりマレーシアにとってこの数字はかなりハードルが高かったと言える。

あと、同日には野党連合Pakatan Rakyatも予算案『Belanjawan Pakatan Rakyat 2013』を提出している。この報告書では、2013年末でのマレーシアの経済規模をRM1兆640億、経済成長5.2%、インフレ率3.0%、対GDPでの財政赤字3.5%という数字が示されている。また、「可処分所得増加、経済問題緩和」、「企業家育成、建設的競争の促進」、「品格あり、誇り高く公正な社会」が柱となり、予算案が構成されている。

中身としては、こちらも低所得者への補助金支給や減税措置、あるいは賃金引上げなど、『選挙対策』の色が濃いように感じられる。与野党共に総選挙を意識せざるを得ないので、結局は国民がいかに満足できる内容とするかが重要となるのだろう。それにしても、総選挙の時期が気になる…。







マレーシアのタクシーに関する評判

最近、タクシーに関する記事を新聞でよく目にする。

Time cabbies play by the rules

KL cabbies living up to ‘worst taxi drivers in the world’ reputation

よく知られている通り、マレーシアのタクシードライバーに対する評価は世界的にも最悪の部類とされている。メーターを使わなかったり、凄い金額をふっかけたり、乗車拒否したりと、誰もが経験していると思う。あと、運転そのものが荒っぽいし、平気で交通違反をしている。だから、観光省へ届く苦情件数においても、タクシーに関する苦情が最も多く、いつも改善が求められている状況にある。こうした行為は外国人に対してだけでなく、マレーシア人であっても同じ。私自身も、つり銭がないとか、そっち方向は行かないから乗せられないなどといったタクシードライバーによく遭遇するし、今ではタクシーを使うこと自体が億劫に感じる。

そうした中、KL市内では無料のバスサービス 『GO KL City Bus』がサービスを開始。KL市内の主要な観光スポットへ無料で行け、更に車内にはWiFiも完備されており、5分から10分おきにバスが来るという便利さ。当然、観光客のみならず、市民の足として人気を呼んでいる。

確かに、タクシードライバーとの煩わしい交渉は要らないし、待ち時間が短いのは嬉しい。人気を呼ぶのも納得できる。しかし、このサービスによって多くのタクシードライバーの売上げが激減したとして、10月2日には抗議集会が持たれている。また、公共陸運委員会に対して改善要望書が提出されていると言う。だが、市民の多くは日頃からタクシードライバーの行為にうんざりしている事もあり、この抗議活動への共感は呼んでいない様子。





とは言え、マレーシアのタクシー料金が安価ということもあり、ドライバー達の生活は厳しいことには同情する。売上げの中から燃料費とタクシー会社へ車両費用を支払うと、手元に残る売上げは僅かしかない。

私の知人もタクシードライバーをしているが、結構厳しい生活を強いられている。ただ、彼の場合はきちんとメーターを使うし、客の忘れ物はきちんと保管して連絡を待っている。また、多くのタクシードライバーはフレンドリーだし、以前に比べるとメーターを使ってくれるドライバーは増えていると感じる。全てのタクシードライバーが悪質なわけではなのだが…。

今年6月には、こうしたタクシードライバーを考慮してか、ナジブ首相はタクシードライバーへのタイヤ購入補助としてRM530を支給したが、政府としてはよりタクシードライバーの品質改善に寄与できる政策を実施すべきと思うし、多くの国民もそれを望んでいるだろう。そして、公共交通網が十分に整備されていないマレーシアにあって、タクシーは重要な足なのだから。

ネットの自由度、マレーシアは23位

9月24日、民主化活動支援団体Freedom Houseより、各国のインターネット自由度についての調査報告書『Freedom on the Net 2012』が発表された。調査対象は47ヶ国で、情報アクセスやコンテンツ規制、権利侵害で評価されている。





マレーシアは全体で23位、リビアと同じ評価結果に…。自由度のステータスは「ある程度自由」に分類されたものの、アジア域内ではかなり低い評価と思われる。


[アジア主要国のネット自由度スコアーと順位]
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自由ある程度自由不自由


ネットに限らず、報道一般に関する自由度においてマレーシアの評価はいつも低いのだが…。そもそも、国内では報道機関が政府や王室に関する批判を行えばライセンスを止められる可能性があり、過激発言によってブロガーが逮捕されたこともある。ある意味、報道規制と言えるだろう。また、最近ではウィキリークスによる検閲を非難したことにより、ハッカー集団によるマレーシア政府ウェブへの攻撃も記憶に新しい。

とは言え、私自身は実際にマレーシアで生活していてインターネットを利用しているが、ネットの自由度が低いと感じたことはあまりない。とりあえず欲しい情報にはアクセスできるし、BERSIH2.0の時も動画や情報がネットに溢れ、政府の政策批判もSNS上で結構普通に行われている。政府が規制しきれないという部分もあるだろうが、それによって政府が政策の変更を余儀なくされたり、説明責任を果たすなどの現象も見られる。

あと、今回総合で第一位となったエストニアだが、最近はいろいろなニュースでITフレンドリーなことが頻繁に取り上げられている。例えば、国民のほとんどがICチップ入りの国民IDカードを所有しており、各種公共サービスを享受できるとか、学校の成績や活動記録、宿題などのオンライン化、他にも選挙や医療などもオンライン化などが聞かれる。

マレーシアにおいても、ICチップ入りの国民IDカードはかなり早い時期に導入が進み、ほとんどの国民が所有している。教育の面においても、政府がスマートスクール構想を10年以上前に立ち上げている。しかし、利活用やアップグレードといった面でマレーシアは他国の後塵を拝する結果となっている。特に国民IDカードについては、各種サービスが利用できるようになっているが、身分照明以外の目的で使用されることはほとんどなく、勿体ない状況にある。スマートスクール構想においても、他国に先駆けて学校へのPC導入、インターネット接続を実現しても、そこで止まってしまう。アップグレードは行われないし、利活用の幅も広がらないまま、放置されている。他のプロジェクトでも同様だが、マレーシアは維持管理やアップグレート、そして応用ということが不得手に感じる。

それと、今回の報告書で面白い統計の数字も紹介されていた。例えば、2012年5月時点でのFacebookユーザー数が1,200万人以上、Twitterユーザー数は2011年末で160万人だったなど。こうしたSNSはマレーシアにいおいて活発に利用されている状況にあり、今後の成長も期待されている。


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