Malaysian Digital Consumer Report 2011

10月24日、Nielsen Malaysiaより「Malaysian Digital Consumer Report 2011」がリリースされた。これはマレーシアのインターネット事情に関する報告書で、今年6月~7月にマレーシア半島の都市部に住む1,321人を対象に調査が行われた。興味深い内容なのだが、残念ながら報告書そのものはNielsen Malaysiaのサイト上から見つけることができない…。とりあえず、ニュースサイトなどから抜粋した情報を以下に列挙。

まずはインターネットへのアクセスに関するもので、主流はやはりPC関連となっている。ただ、携帯電話によるアクセスも73%にまで達している。Nielsenの予想としては、2012年中旬にはデジタル消費者においてスマートフォン所有率が48%から89%へ、そしてタブレットPCは18%から75%へ達すると見込んでおり、モバイル端末でのインターネットアクセスが拡大していくと思われる。特に、FacebookやTwitterなどのSNSの利用率がマレーシアでは高いことも影響を及ぼすだろう。また、実際にスマートフォンの普及は急速に進んでおり、各メーカーから低廉版もリリースされていることも追い風となっている。私の周りでも、中学生の多くはスマートフォンを所有しており、人気の高さを感じる。ただ、タブレットPCの普及速度については、スマートフォンほどの伸びは見られないと思うが。


[インターネットへの接続端末]
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次は、各種メディアへ週当たりで費やす時間に関する調査で、第1位はインターネットの19.8時間で、2位のテレビ10.6時間を大きく引き離している。また、30~39歳では週当たり21.2時間をインターネットに費やしていることが報告書で示されている。まだ高速通信がそれほど普及していないマレーシアだが、人々の生活においてインターネットは必需アイテムとなっているようだ。逆に、今回の調査から新聞や雑誌などの活字離れが鮮明になってきている。


[週当たりのメディアへ費やす時間]
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この他にも面白い情報が満載されているようだが、報告書がウェブ上にリリースされていないのは残念…。

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新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!

50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!50兆円市場を狙え! 新規事業は「環境ビジネス」で仕掛けなさい!
(2009/12/02)
菊池 功、 他

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日本国内にある有望な環境技術が紹介されているかと期待していたが、中身は環境ビジネスを始めるためのハウツー本的な要素が強い。あと、政権が民主党に代わったから、環境ビジネスにとっては優位に働くという説明が結構出てくる…。あと、ウェブページのコンテンツ作成指南のような部分もあるが、あまり有意義な内容とは言えない。

参考となるのは、各々の環境事業が現在どのフェーズに位置しているのかが表としてまとめられており、分かりやすいと思う。また最後の方には、各環境事業の将来性分析も表としてまとめられており、参考になりそう。

On Chip Antenna Technology

以前作成したOn Chip Antenna技術のプレゼンテーションを改訂しました。ちょっとストーリー性を持たせてみたので、前よりは分かりやすくなっていると思いますが。




ウェブページのお知らせ

Business Architectureのウェブですが、URLをFC2へ移行しました。
http://bizarchitecture.web.fc2.com/

あと、ウェブ上の情報も久しぶりに更新しています。

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プロトン、『Power Window Promise』を発表

10月17日、マレーシア国民車のプロトンは「‘Power Window Promise’ Offers Lifetime Power Window Warranty For PROTON Cars」を発表、新車のパワーウィンドウの永久保証を行うという。対象は今年9月1日以降に登録された新車、或いはメーカー保証期間中の自動車となっている。





永久保証と言及しているが、実際には登録日から車齢10年、或いは走行距離25万キロメートルを保証期間とする内容。また、プロトン社は10年で修理費用の負担額がRM 300万(約7,200万円)に達すると見込んでいる。ということは、年間の負担額はRM 250,000(約600万円)。かなの少なく見積もっている気がしないでもないが…。

マレーシア国内では、高速道路の料金所で窓ではなくドアを開ける車をよく目にするが、だいたい故障しているか、故障が怖いから使っていないかのいずれかである。特にタクシーでその比率が高く、その多くは当然プロトン社の自動車。壊れたら修理すれば良いが、同じ故障が再発するからそのままにしているドライバーも多い。その他にも、保守サービスに長時間を要することも理由としてあるのだろう。

そう言えば、今年6月には「60 Minutes Express Service programme」を発表し、迅速な保守メンテナンスサービスの提供を前面に出していたが、実際のところはどろなのだろう?

マレーシア国内において、価格面で優位性を持つプロトンはプロドゥアと販売台数で首位を争っているが、保守サービスとなるとかなり評判が悪い。J.D. Power and Associatesが毎年行っているCustomer Service Index (CSI)を見ても、評価はいつも最下位という結果。年々少しずつ数字は向上しているものの、日系メーカーとの差はほとんど縮んでいない。プロトンユーザーからさえ、品質や保守に関してはあきらめの声が聞かれる状況にある。


[Customer Service Index推移 2009-2011]
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最近、プロトンは電気自動車への対応、海外への販路拡大、三菱自動車との提携関係強化など投資家にとっては魅力的なニュースに溢れているが、メーカーとして確固たる地位を確立するためには、アフターセールスサービスや保守サービスなどを地道に積上げることも重要だと思う。

Doing Business 2012、マレーシアは18位

10月20日、世界銀行と国際金融公社は183ヶ国・地域のビジネス環境について調査した報告書「Doing Business 2012」を発表した(世銀のプレスリリース:World Bank Report Finds More Economies Implemented Business Reforms in 2010-2011)。今回面白い試みとして、FacebookにDoing Business のページが公開されていた。





まず総合ランキングでは、シンガポールが2006年から6年連続で首位となり、香港が第2位、ニュージーランド第3位という結果になった。シンガポールと香港は長期に渡って安定した順位を維持している。今回特に目を引くのが韓国と台湾の躍進で、韓国は前年の16位から8位に、そして台湾は33位から25位へと大きく改善されている。逆に、外資の進出先として注目されてきた中国とベトナムは前年から大きく順位を落としており、中国は79位から91位へ、ベトナムは78位から98位という結果。

次にマレーシアの順位に目を向けると、年々少しずつ改善を続けており、今回は過去最高位となる18位を記録。ついに日本の20位を上回り、アジア域内でも5位と健闘している。逆に日本は年々下降を続けており、ビジネス環境での評価は下がり続けている。


[東アジア主要国のDing Business推移 2006-2012]
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各項目別で見ていくと、相変わらずGetting Credit(与信獲得)とProtecting investor(投資家保護)への評価は高く、それぞれ第1位と第4位という結果。そして今回、Starting a Business(事業開始)とEnforcing Contracts(契約履行)が大きく改善され、総合評価を押し上げる結果となった。特に昨年のStarting a Businessは111位と総合評価の足を引っ張っていたが、今年は50位へ大きく改善、中身を見ても事業開始に要する時間では東アジア・太平洋の平均が38日、OECD平均が13日であるのに対し、マレーシアは6日。また、Paid-in Min. Capital (% of income per capita)は0%という数字。反対に、Dealing with Construction Permits(建設認可取得)に対する評価はこれまでと同様に低く、今年は113位へと順位を落としている。


[Doing Business 2012 マレーシアの各項目順位]
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ウェブ上には他にもビジネスに関する様々な情報が示されているので、興味があれば読んでみても面白いと思う。あと気づいたのは、2011年の項目別ランキングが昨年と今年で少し異なるのだが…。

脱「コモディティ化」の競争戦略 - リチャード A.ダベニー


脱「コモディティ化」の競争戦略脱「コモディティ化」の競争戦略
(2011/05/30)
リチャード A.ダベニー

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本書では、コモディティー化の罠をいくつかのカテゴリーに分類し、各々について企業が採るべき方策について説明されている。全体的にホテル関連の事例が多く、例示されている業界そのものにも偏りが見られるが、アップル社の事例は身近にあるだけに分かりやすいと思う。

『脱「コモディティ化」の競争戦略』と難しそうなタイトルではあるが、簡単に言うと市場における自社の位置づけ(ベネフィットや価格など)を明確にし、そこから他社に負けない戦略を導き出そうといった感じの内容。

TM、P1とMaxisへHSBBへ提供

昨年3月から開始されたTMの光高速通信サービス「HSBB」だが、今月に携帯キャリア最大手のMaxis、そしてWiMAXを提供するPacket One NetworksへHSBBサービスを提供する契約を締結したと発表。今年6月にはCelcomへHSBB提供でも契約していたので、これでHSBBをめぐる大型契約は3社となった。

まずMaxisの方は、「Maxis Home」というサービス名で光サービスを提供する。既に専用ウェブページか公開されており、KL市内でも数多くの広告を目にすることができる。ただ、MaxisとTMのプレスリリースページになぜか全くアナウンスが掲載されていない…。新聞記事によると、契約期間は10年で、IPベースのサービスを70万人の顧客に提供できるという。





専用ページ中の「home fiber internet」を見ると、4Mbps、6Mbps、10Mbps、30Mbpsのサービスが提供されている。TMの場合は5Mbps、10Mbps、20Mbpsという区分だったから、多少は差別化が図られているのだろう。あと30Mbpsのサービスは、たぶんマレーシア国内で最速の光ファイバー通信と思われる(TIMEはup to 50Mbpsとあるが、これは時間制限ありのブースト機能なので対象外)。取り合えず、下記にMaxisのページからのコピペを参考までに。

「home fiber internet」でもUniFiと同様にデータ量に制限が設けられており、30Mbpsでは300GBとなっている。また、契約期間は24ヶ月間となっており、この縛りはきついように感じる。あと、パッケージにはMaxis回線への電話料も含まれているが、同じHSBB環境を使用しているのでやはりTMのUniFiと同様に価格は「高い」という印象が強い。


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次にPacket One NetworksへのHSBB提供だが、こちらも契約期間は10年間で、国内130万世帯をカバーする。また、サービス開始は来年の第1四半期中とされている。こちらはプレスリリース記事が配信されており、「P1 SIGNS WITH TM TO ACCELERATE HSBB TO MORE MALAYSIANS」で読むことができる。記事では、4Gと光ファイバー通信を組み合わせたブロードバンドソリューションが提供されるようで、利用者は自宅と外出先の両方でサービスを享受できると記されている。

ただ、いずれのサービスも通信速度は劇的に速くなるが、価格面でのインパクトは小さい。以前、情報通信文化省のライス・ヤティム大臣は国内の高速通信普及のために価格制度の見直しを発表していたが、検討だけで終わってしまったのだろうか…。



携帯キャリアーM社のカスタマーサポート

今年の九皇爺:Nine Emperor Gods Festivalでのこと。夜店で買い物をしている最中、妻が外国人に携帯電話を盗まれた。帰宅後、携帯キャリアーであるM社のカスタマーサポートへ直ぐに電話し、SIMカードを利用中断を依頼。それが夜の10時40分ごろ。念のため、1時間後に盗まれた携帯電話の番号をダイヤルすると、呼び出し音が…。再度、11時40分ごろにM社のカスタマーサポートへ電話し、事情を説明すると、利用中断したSIM携帯からは電話を掛けることはできないが、呼び出しすることはできるとの回答。既にSIMカードは利用中断されているので大丈夫と言われた。プリペイドなので一応残高を調べてみるとRM 40ぐらいあり、不正使用されていないことを確認。

そして翌日、プリペイドの残高を調べてみるとRM 10ぐらいに減っている…。再度M社のカスタマーサポートへ問い合わせると、オペレーターが通信履歴を調べて朝7時に海外へ2回ダイヤルされていると言う。昨夜SIMカードを利用中断した旨を伝えると、「ちょっと待ってください」と言われ、長時間待たされる。そして今度は、「海外へのダイヤルはSIMカードが利用中断される前でした」と前言が撤回された。納得できないので、オンラインで通信履歴を調べてみると、明らかにSIM利用中断後の朝7時に2回もベトナムへ電話されていた。

電話では埒が明かないので、新しいSIMカードを発行してもらうついでに、盗まれた携帯電話の通信履歴と、M社のカスタマーサポートへ電話した通話履歴を印刷し、KLCCにあるM社のカスタマーサポートを訪れる。事情を説明すると、「こちらで調べるので4営業日お待ちください」と言われ、とりあえず事情報告書をその場で作成。

そして4営業日後、M社から全く連絡がない…。更に2日待つも、全く音沙汰なし…。再度、M社のカスタマーサポートへ電話すると、今度はオペレーターが技術担当とやり取りし、「SIM使用中断の際、お客様の携帯電話は通話中の状態となっており、不正使用の前にSIMを利用中断できませんでした」と言ってくる。SIMの利用中断依頼から不正使用まで8時間もの時間があり、且つ不正使用前にオペレーターへ利用中断されていたことを再確認したことを伝えると沈黙。因みに、以前私の知人も同様に携帯電話を盗まれたが、携帯電話キャリアーD社の場合は10分以内に利用中断の処理が全て完了し、その時は着信さえできない状態になっていた。そして、今度はオペレーターの上司へ代わってもらうと、「ではM社で半額を支払います」というオファー…。謝罪ではなく、仕方がないので半分だけ持ってあげますよといった感じが…。あまりに納得できないことを伝えると、「では苦情センターへ相談してください」との返事。

再度KLCCのM社を訪れ、今度は苦情センターへ赴くも1時間以上の待ち時間…。待ち時間の間、たまたまM社で働いている知人を見つけて事情を説明すると、「普通だったら全額返還されるよ」との返事。その後、苦情センターのカウンターで再度最初から説明、通話履歴などを示して明らかにM社の落ち度であることを伝えるも、担当者は要領を得ない。ちょっと上司と相談しますと言って出て行き、帰ってくると「M社で半額を支払います」という同じオファーが示される。こちらは既にカスタマーサポートへの電話やM社訪問でRM 30以上を費やしており、金額の問題ではないのだが。「貴方ならこの対応で納得できますか?」と担当者に聞いてみると、沈黙されてしまった。取り合えず苦情報告書を作成し、2営業日後に上司へ判断を仰ぎますとのことだが、たぶん納得いく回答は得られないと思う。

今回の件で、妻は携帯キャリアー変更の決心をしているが、10年以上もサービスを利用している顧客に対してこのようなサポートでは悲しい。ことは簡単で、妻が携帯電話を盗まれて使用中断を依頼、念のため再確認して問題ないことを確認したが、盗まれた携帯電話は不正使用されてしまった。つまり、確認したときに使用中断処理ができていなかった。それら記録も全て手元にある。これだけのことなのに、窓口をたらいまわしにされ、かなりの時間も要している。一応、M社はマレーシア最大手で名が通っているが、ここ数年はカスタマーケアーの悪さから顧客離れが進んでいる。携帯電話市場が成熟した中にあって、携帯キャリアーとしては新規顧客開拓よりも、既存の顧客に対するケアーや付加価値を充実してくことが求められるはずだが。


あと、今回の盗難に際して初めて警察での事情聴取に立ち会った。まず、被害者は受付で被害内容を説明し、コンピュータ端末に情報が入力される。その後、署内のOfficerと面談し、再度被害内容を説明するという手順。Officerには当り外れがあり、運が悪いと文句を言われて終わりということもある。今回の場合、受付がアポイントをとったときにOfficerが「民族は?」と聞いてきたので、中国系の妻としては外れの予感がしていたらしい。

興味があったのでOfficerとの面談には私も同席したのだが、私を日本人だと知ると態度が大きく変わり、食べ物まで勧めてくれる。妻も、「こんなに態度の良いOfficerを見たことがない」と言っていた。ただ、被害については「窃盗犯が見つかって届けのあった携帯電話を持っていればお知らせしますよ」といった程度のもの。こちらも見つかればラッキーという程度にしか考えていないし、取り合えずPolice reportを作成してもらって警察署を後にした。

ナジブ首相、2012年度予算案発表

9月7日、ナジブ首相は下院議会で2012年度の予算案を発表(THE 2012 BUDGET SPEECH)。財務省においては専用ページ「Budget 2012」で詳細が公開されている。ただ、なぜかMedia Channelsのリンクが全く反応しないのだが…。

まず2012年度予算のテーマは、『National Transformation Policy: Welfare for the Rakyat, Well-Being of the Nation(国家改革ポリシー:国民のための社会福祉、国家の幸福)』。そして、5つのフォーカスを中心として予算割り当てが行われている。


• FIRST FOCUS: ACCELERATING INVESTMENT(投資加速)
• SECOND FOCUS: GENERATING HUMAN CAPITAL EXCELLENCE, CREATIVITY AND INNOVATION(優秀で創造的、イノベーションある人材の育成)
• THIRD FOCUS: RURAL TRANSFORMATION PROGRAMME(地方改革プログラム)
• FOURTH FOCUS: STRENGTHENING THE CIVIL SERVICE(公共サービスの強化)
• FIFTH FOCUS: EASING INFLATION AND ENHANCING THE WELL-BEING OF THE RAKYAT(インフレ緩和、国民の幸福向上)

次に、発表された予算規模はRM 2,328億(約5兆5,500億円)であり、2011年比で9%増という数字。この内、一般歳出はRM 1,816億、開発支出RM 512億という内容。個別に見るとかなりのボリュームなので、特に興味ある政策を以下に列挙する。

2012年に、病院サービス、医療と歯科サービス、建設、エンジニアリング、会計・税務、法務サービス、宅配サービス、教育・トレーニングサービス、通信サービスなど17のサービス業において100%外資参加を認める。

政府は自然災害によって被害を受けた中小企業を支援するため、SME Emergency Fund(中小企業支援基金)を設立し、RM 10億の予算を割り当てる。基金はSME CorporationとMIDFを通じて、ソフトローンや助成金の形で中小企業へ支払われる。

グリーン技術、及び国家の持続可能な開発を推進するため、ハイブリッド車及び電気自動車に対する輸入税及び物品税の免除措置を、2013年12月31日まで延長する。(ハイブリッド車に関して言えば、車種が増えたこともあって今年は前年から大きな 伸びを示しており、KL市内でも結構目にする。BMWもマレーシアでハイブリッド車を展開すると発表していたし、今後が楽しみでもある)


[マレーシアのハイブリッド車販売]
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2012年、教育セクターへRM 502億を割り当てる。また、RM 10億が特別基金を通じて学校の建設、改善、保守に使用される。小学校、及び中等学校の生徒は教育課程、校内テスト用紙、Malaysian Schools Sports Council費、保険料負担としてそれぞれRM 24.50とRM 33.50を支払う必要があるが、負担減のために2012年より廃止とする。

水道水を供給しているFELDA: Federal Land Development Authorityのインフラは50年以上となっており、効率的な水供給ができていない。特にPahang州、Kedah州、Kelantan州、そしてTerengganu州は深刻な状況にあり、満足な水供給ができていない。政府は、水供給インフラアップグレードのため、RM 4億を拠出する。また、上水が普及していない土地に対して、政府は水道管整備網のためにRM 5,000億を割り当てる。

公務員給与を7~13%引き上げる。更に、500リンギまたは月給の50%の特別ボーナス支給。公務員の定年退職を、58歳から60歳へ引き上げる。

政府は食料品価格高騰による国民の状況を理解しており、米、肉、野菜や果物などの主要食料品に対して短期的、或いは長期的な措置を講ずる。まず、『National Agro-Food Policy 2011-2020』を立ち上げ、「十分な食糧供給の保証」、「農業分野の付加価値向上」、「サプライチェーンの補完・強化」、「農業労働者の育成」という4つの戦略で構成する。また農業開発のため、RM 11億を割り当てる。
消費者向けとしては、米ではキロ当たりRM0.60(実際の価格の25%)、砂糖は RM0.20(8%)、食用油RM2.25 (43%)、小麦粉RM0.55( 29%)を政府助成とする。 ガソリンRON95では、リットル当たりRM0.85(実際の価格の 31%)を、 ディーゼルはRM0.86(32%)を助成等々。

マレーシア政府は、1Malaysia Rakyat’s Welfare programmeとして2012年にRM 12億を割り当てる。具体的には、貧困高齢者へ月々RM 300を、貧しい子供へ月々RM 100-450、身体障害者へ月々RM 150-300を支援する。
マレーシア政府は生活費の高コスト対策として、1回限りの現金支援を提案する。まず所得がRM 3,000以下の世帯にRM 500を支給。小学校と中等学校の全ての生徒にRM 100を支給。

この他にも、医療関係や観光、タクシードライバーについての補助金や助成政策など多数が挙げられている。


経済成長見通しについては、2011年は通年で5.0-5.5%とし、来年は建設セクターが成長するとの期待から5-6%と予想。財務省で公開されている報告書では各セクター別の経済成長が示されており、2012年においてはサービスが6.5%、製造4.5%、鉱業2.5%、農業4.1%、建設7.0%という数字。建設が経済を牽引する形となっている。

近々選挙が実施されると噂されていることから、全体的に予算内容はばらまきの印象が強い。マハティール首相の時代には、補助金などの政策よりも先進的なプロジェクトが多く盛り込まれていた記憶があるが。ただ、今年の大規模デモンストレーションやナジブ首相の支持率低下、また前政権での大幅な議席減少などの背景も影響しているだろう。特に支持率低下では、長期的な展望よりもいまの財布の中身が大きな比重となっており、そこに理解を示した内容となっている感じがする。


[ナジブ首相スピーチ映像]

School


New civil service scheme


Retirement age extended


KAR1SMA - 低所得者向け助成


Micro financing for entrepreneurs


Purchasing limit expanded


Employers contribution to EPF from 12% to 13%


One-off cash assistance for the Rakyat


MPs allowance review proposed


[予算案発表後]
Reactions from ministers and leaders


[国民の反応]
The Rakyat Speaks!





あとナジブ首相のスピーチの映像を見ていて気がついたのだが、野党議員は野次ではなくて机を叩くことで反対の態度を示していた。

Touch’n Go拡大戦略

マレーシア国内で高速道路や駐車場、公共交通機関の支払に使用されているプリペイドカード「Touch’n Go」の今後の方向性について、Touch’n Go社の株主であるCIMBグループのNazir Razak CEOは10月4日に興味ある発表を行った。

まず、これまで駐車場料金の支払において、Touch’n Goはシステムの保守管理費として追加料金を徴収していた。本来であれば、非接触カードの利用によって業務が自動化され、人件費が削減されるので料金そのものは下がるはずなのだが、マレーシアでは割高となる現象が起きていた。そのためか、駐車場ではTouch’n Goを所有していても現金払いの利用者が多かったように感じる。それが、今回の発表で順次廃止される計画と言う。

さらに、先月末にはTouch’n Goでタクシー料金を支払うことが検討されていることが、Land Public Transport Commissionから示された。マレーシア国内には、メーターを使用しない悪質な運転手もおり、そうした状況の改善にも寄与させたいのだろう。ただ、Touch’n Goを使用可能にするためにはR/Wをタクシーに搭載しなければならず、費用負担などの問題を解決する必要がある。

そして、CIMBグループとTouch’n Go社は更なる事業拡大のために、RM 200万(約4,900万円)を投資する計画を発表。投資額そのものは決して大きくはないが、ある程度インフラが整っているので、改善レベルでも効果は期待できそう。

あと、新聞記事ではTouch’n Goの利用率などが数字で示されていた。まずTouch’n Goカードの発行枚数は約920万枚で、人口比で見ると大体34%の普及率。高速道路での利用率は全国で50%だが、クランバレー内に限ると70%もの数字に達するとのこと。ただ、実際に高速道路を使用していると、現金支払で長蛇の列ができていることを考えるとこの数字の正当性には疑問があるが…。次に、公共バスRapid KLでの利用率は70%、鉄道のKTMは21%であり、いずれも前年度から利用率が伸びている。鉄道に関しては、自動券売機の故障が多発していることもあり、Touch’n Goは利用者にとって利便性が高いと思われる。私自身、先日KLCCでLRTの切符を買おうと自動券売機に並ぶと設置されている全ての機械が故障…。Touch’n Goの利便性の高さを改めて実感した。





インタビューでは、Nazir Razak CEOは香港のオクトパスカードなどを例に挙げて今後の事業の方向性を説明していたことから、多目的に利用できる小額決済の部分にもTouch’n Goは重点を置いていくものと思われる。さらに、最近はNFCを搭載したスマートフォンも順次メーカー各社からリリースされていることもあり、非接触カード以外での事業拡大も可能となるだろう。

最後に、配信されていたインタビュー映像を見ていると、 ICレコーダーではなくスマートフォントアプリを利用している記者が数人おり、これもある意味興味深かった。

Visual resume

空いた時間で履歴書を作ってみました。構成とデザインはまだまだ改善の余地があるので、とりあえずは第1版ということで。




マレーシアのIT産業競争力、31位へ大幅上昇

9月27日、BSA : Business Software Allianceから『IT Industry Competitiveness Index 2011』が発表された(プレスリリース:Malaysia Climbs 11 Spots to 31st in Global Ranking of Information Technology Competitiveness)。調査は世界66ヶ国・地域を対象として行われ、ビジネス環境、ITインフラ、人的資本、法的環境、研究開発環境、IT産業開発への支援について評価されたもの。

総合ランキングで第1位は米国、2位フィンランド、そして3位シンガポールという順番。1位と2位は前回2009年の調査結果と同じ並びに。シンガポールはアジア勢としては最高位で、前回の9位から大きく順位を伸ばしている。日本はITインフラへの評価は高かったものの、人的資本と研究開発環境、そしてIT産業開発への支援での評価が低く、総合で16位と前回から4つ順位を落とした。

そして、今回最も順位を伸ばしたのがマレーシアで、前回調査から11ランク上昇して31位に。報告書によると、研究開発環境で大きな改善が見られたとのことで、こちらは世界第13位の評価。特に、研究開発環境内のパテントに関する評価が著しく改善されており、これが全体の評価を押し上げていると思われる。ただ、ITインフラと人的資本に関する評価はかなり低く、特に人的資本はタイやフィリピン、インドネシアといった周辺諸国よりも下に位置している。国内の大学などはIT部門を強化し、中等教育に対しても政府がIT設備をサポートするなどしているが、この辺は中々改善が見られていない様子。知人の子供が国内の私立大学でIT学科を専攻しているが、キャンパス内のインターネットインフラはかなり貧弱と言っていた。また、私自身はJob Streetなどのオンライン求人情報をよく利用するが、ソフトウェアエンジニアに関してはスキルの高い人材が圧倒的に少ない印象がある。たぶん、ルーチンワーク的なITアウトソーシングにおいてマレーシアは競争力を有しているものの、高いスキルが求められる仕事においては発展途上というところだろうか。

ITインフラについては、モバイル市場ではマレーシアは日本よりも高い評価を受けているものの、インターネットセキュリティーやブロードバンド普及での評価はかなり低くなっている。実際、マレーシアのITインフラは常時接続が当たり前となってきているが、通信速度はそれほど高速ではないし、価格も周辺諸国に比べて割高となっている。消費者の購買意欲は高いので、規制緩和によって料金体系が改善されれば、大きく伸張する可能性は高いと思うが。


[アジア主要国のIT産業競争力推移]
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[アジア主要国のIT産業競争力2011詳細]
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