MYWorkLife

ローカル新聞によると、ナジブ首相が5月22日に「MYWorkLife」というポータルサイトを立ち上げたことを発表した。このサイトは国内外の知識労働者を対象としており、マレーシアでの就労における優遇措置や生活情報を提供するとともに、企業とインタラクティブなコミュニケーションができるとのこと。

サイトの中身を見る限り、カザナナショナル下にあるGLCが参画するサイトといった感じ。試しに求人情報を見てみたがまだ登録数が少なく、今のところGLC企業の求人だけとなっていた。また知識労働者をターゲットにしている割には、募集内容が貧弱なような印象も・・・。

このポータルサイトの本来の目的は、海外への知識流出を防ぐことを食い止めることを目指しているようだが、どれだけ効果をあげることができるかは疑問が残る。そもそも、マレーシア国内の教育、就労、生活などあらゆる場面においてブミプトラ政策の影響が見られる。これら機会の公平性が担保されない限り、なかなか知識労働者を引き止めることは難しいと考える。シンガポールや香港のように、資源に乏しく国土面積も狭い国家は高い知識を武器に国際競争力を高めてきた。高い知識を得るためであれば、民族や国籍といった壁を取り去り、且つ自由度の高い事業環境を整備した結果、いまの地位を確立するに至っている。

そういえば、2000年の時点でOECD加盟国の高等教育機関にて学ぶマレーシア学生は10万人以上に達し、全海外在住者に対する比率は77.24%と東南アジアで最も高い水準であるとのニュース記事が出ていた。また、8千人の科学者が米国に在住しており、マレーシアからの頭脳流出が深刻な状況が示されていた。たぶん、この多くは中国系やインド系の民族で占められていると想像する。

本気で知識労働者の比率を高めたいのであれば、例えばMSCで展開したような機会の公平性をかなり大規模に展開する必要があるだろう。ナジブ政権となってからは、民族間の公平性の面ではかなり改善が進んでおり、今後の更なる展開に期待したいところ。

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世界経済フォーラム、Global Enabling Trade Report 2010を発表

5月19日、世界経済フォーラムは「The Global Enabling Trade Report 2010」を発表した。今回の調査は125ヶ国・地域を調査対象とし、「Market Access」や「Boarder administration」、「Transport and communications infrastructure」、そして「Business environment」の各項目について評価されている。日本のニュースサイトを見ると、貿易しやすい国ランキングといった表現がされている。






貿易に関しては、自由度の高いシンガポールと香港が相変わらず1位と2位を占めている。これら諸国・地域は貿易が国家の生命線であるため、当面この地位に変動が生じることはないだろう。

次にマレーシアだが、前年からわずかに順位を落として30位という結果。位置的には日本(25位)や韓国(27位)、台湾(28位)に肉薄している。個別評価項目を見ていくと、何と「Cost to export, US$ per container」は世界第1位、「Cost to import, US$ per container」は世界第2位という数字が示されている。あと気になるのは、「Government Online Service Index」が16位とこちらもまずまずの高評価。公的サービスではまだまだオンライン化が進んでいないマレーシアだが、貿易に関しては先進的な取り組みが行われているようである。それと国内の輸送インフラも空輸、道路、鉄道、港湾の全てがアドバンテージにあるとの評価。
逆に、「 Business costs of crime and violence」89位、「Business costs of terrorism」は90位と低評価であった。周辺諸国に比べるとマレーシアでこれらリスクはかなり低いはずなのだが、国際機関の目から見ると異なるのだろうか。


[アジア主要国のGlobal Enabling Tradeランキング推移]
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IMD、World Competitiveness Yearbook 2010を発表

5月19日、IMD(International Institute for Management Development)は世界各国の国際競争力を評価した「IMD 2010 World Competitiveness Yearbook rankings」を発表した。今回の評価では世界58ヶ国・地域が対象とされており、「経済成果」と「政府効率」、「ビジネス効率」、そして「インフラ」の4項目の評価によってランキングが決められている。

まずアジア全体を見ていくと、シンガポールと香港が1位、2位となり、台湾が昨年の23位から8位へ大きく躍進している。そして更に、昨年18位だったマレーシアが、なんと今年は10位という高評価。The Satrを初めとする主要ローカル紙がヘッドラインで扱っていた。
結果だけを見ると、上位10ヵ国にアジア諸国から4カ国もランクインするという事態に。台湾は元々経済やビジネスにおいて高い潜在性があったとの認識だが、マレーシアの高評価には驚いたとの印象が強い。


[アジア主要国のWCY順位推移]
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WCY2010_2.png


マレーシアの個別評価を見ると、政府効率が昨年の19位から9位へ、ビジネス効率は13位から4位と大きく上昇している。経済効果とインフラについては、各々1つ順位が上がって8位と25位になっている。
こちらで生活していると、確かにナジブ政権が誕生してから政治や経済などにおいて変化を感じることができる。1Malaysiaという政策を見ても、透明性や公平性に重点が置かれており、過去の政権では着手できなかった政策へも踏み込んでいる。それでも、公共サービスの効率の悪さや不正の横行などはまだ改善の余地があるし、特に教育レベルの低下は深刻に感じる。今後マレーシアがいまの競争力を維持していくならば、これら分野の向上が必須であろう。


Asia: How long will the boom last? - IMD World Competitiveness Yearbook 2010



マレーシア、 2010年第1四半期のGDP

5月13日、マレーシア中央銀行は2010年第1四半期のGDP成長率を発表した。「Economic and Financial Developments in the Malaysian Economy in the First Quarter of 2010」

発表によると、2010年第1四半期のGDP成長率は、前年同期比で10.1%の高成長。四半期毎の数字としては、10年ぶりの高水準とのこと。


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産業別の数字を見ていくと、全ての産業がプラス成長となっており、特に製造業の伸びが16.9%と突出している。ニュース記事によると、製造業の中でも電気・電子が34.4%と高く、輸送機器25.3%、非金属鉱物製品、金属、金属組立品17.2%という高成長を記録した。他の産業についても、建設を除いては前期を上回る成長となっている。


[マレーシアのGDP成長率推移]
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今回の高成長は、アジア各国や北米各国のICT企業が経済回復を見越し、新規投資を行ったことが主因とされている。実際、マレーシア統計局が発表している製造業売上高を見てみると、昨年12月から製造業の売上増加率が二桁成長を続けている。
また、他のアジア主要国にも目を向けると、電気・電子に強みを持つ中国や台湾、シンガポールといった国々が10%超のGDP成長率を記録している。


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いずれにしても、マレーシア経済の牽引役であった製造業が大きく成長したことで、2010年全体のGDP成長率に対する期待は高くなっている。ナジブ首相においても、政府として2010年のGDP成長率を4.5~5.5%と予想していたが、今回の数字を受けて6%へ上方修正している。



(マレー語のみの記者発表・・・)


海外進出ノウハウ - 実例に学ぶ中小企業の国際化

海外進出ノウハウ―実例に学ぶ中小企業の国際化海外進出ノウハウ―実例に学ぶ中小企業の国際化
(2009/11)
小西 豊森口 賢一

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タイトルが面白そうなので購入してみたが、ノウハウというより海外での事業展開している際の失敗事例や経験が複数の方々によって紹介されているといった感じ。また、全体的に中国の事例に偏りが見られるし、事例数・国が少なすぎる…。執筆者の背景が各章で説明されておらず、巻末にリストとして記されていることもあり、各々の事例の背景を理解することが難しくなっている。

私自身海外で仕事をしているので、本書で紹介されている事例には頷ける部分は幾つかある。最初のころは予想もしなかったことで色々と驚かさせるし、どうしても日本と比較してしまい、それがフラストレーションとして蓄積されてしまう。それでも、ここは日本ではないからと自らを納得させ、現地のやり方との間で打開策を見出すことになる。たぶん、現地で事業を行う上でもっとも重要なのは、コミュニケーションだと思う。無理やり押し付けても良い結果はでないし、現地の言いなりになっても同じである。納得できるまで議論を交わし、それを履行することができればかなりの確率で成果をあげられるだろう。

ただ、本書では今時代に適さない内容も多々見られる。本書では英字紙への広告媒体掲載のノウハウが紹介されているが、これだけ情報通信技術が発達した時代にあって、英文紙への広告掲載はそれ程重要ではないし、まして中小企業にとってメリットが見えない。


RFIDシステム導入に失敗しないための知識

RFIDシステム導入に失敗しないための知識 (日工の知っておきたい小冊子シリーズ)RFIDシステム導入に失敗しないための知識 (日工の知っておきたい小冊子シリーズ)
(2010/01)
柴田 彰

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小冊子シリーズというだけあってボリュームはかなり薄く、特別目新しいソリューションやアプリケーションが紹介されているわけではない。ただ、RFIDの基本技術や導入ステップ、および注意事項が簡潔に示されている。とはいえ、全ページ基本的な内容がベースとなっており、実際にRFIDの仕事をしている人にとっては面白みがないだろう。私自身、斜め読みだけで終わってしまった。会社の待合室に置いて、来客された方々が待ち時間に閲覧するといった類のものか。

Malaysia Green Forum 2010

4月27日、プトラジャヤにおいて「Malaysia Green Forum 2010」が開催された。新聞等のメディアではあまり詳細が説明されていないが、とりあえずナジブ首相によるスピーチ全文が首相府のページに公開されていた。

このスピーチでの注目は、AFFIRMというアプローチが紹介されたこと。これは、下記の6つの主要コンポーネントの頭文字からきている。特に、1項目目に挙げられているAwarenessについては、日頃から私自身感じているものであり、いまのマレーシアが最優先で取り組むべき事柄であると考える。

-Awareness(意識)
-Faculty(専門能力)
-Finance(財政)
-Infrastructure(インフラ)
-Research, Development and Commercialization(研究開発、商業化)
-Marketing(マーケティング)

とはいえ、政府レベルでは環境問題に対する意識の高まりを感じるし、優先順位も高まっている様子。できれば、マレーシア産業のために実施している保護政策にも踏み込むことができれば、より高い効果を期待できると思うのだが。

そしてこのスピーチの翌週、政府は電力供給に関する政策案を2つ発表した。まず一つ目は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(Feed-in Tariff)で、水・エネルギー・グリーン省の大臣はSustainable Energy Development Authorityの設立計画を発表。電力の買い取り予定価格は下表の通りで、今年中に作業を完了させる予定。

fit_20100505.jpg

このFITシステムの導入により、政府は2010年までに再生可能エネルギーの貢献度を6%とし、2015年までに11%という国家目標の達成を目指している。

そしてもう一つの政策が、原子力発電所の稼動。政府発表によると、2021年の稼動を目指しているようで、ナジブ首相のBlogでも「Renewable Energy」というタイトルで意見募集が行われている。昨年からマレーシア経済諮問評議会内にて議論が交わされ、今年早々にはその結論が公開されるとのことだったが、いつの間にか進めることで合意に至っていたようだ。

マレーシアの電力源は、2007年末時点で天然ガスが62.6%、石炭28.4%、水力5.5%、石油0.1%、ディーゼル2.4%などとなっており、上位2品が全体の9割以上を占めている。ただ、主要発電燃料である天然ガスは2018年以降、マレー半島部への供給が不透明と言われ、石炭も輸入に依存している状況にあり、是正が必要な状況に置かれていた。

現時点で、原子力発電技術の供給元としては、日本や韓国、中国、フランスなどが候補にあがっているようだが、昨年から韓国側との協議が本格化しており、日本の影は薄いように感じる。また、プロジェクトは国内企業が中心となった企業連合が手掛ける見通しとのことだが、設備などのハード面以上に、人材育成といったソフト面が重要であろう。特に、維持管理というマレーシアがあまり得意としていない部分でのスキルは、安全性へ直結している…。現在、マレーシア国内に原子力関連の専門家が40人ほどいるとのことだが、実際の原子力発電の運営では全く異なるスキルが求められるだろう。

政府の姿勢を見ていると、原子力発電の推進は決定事項であり、方向修正は行われないような感じがする。確かに、電力需要の増大と将来の電力源確保は国家の死活問題であり、優先度の高い政策である。また、同時に低炭素経済への移行といったように環境への配慮も必要である。それでも、マレーシアの電力消費にはかなりの無駄が存在しており、改善しだいでかなりの効果を挙げることができると思う。個人的には、欧米で注目されているスマートグリッドを検討してみると、面白い結果が出そうだと思うのだが。


NXP、UCODE G2iLシリーズを発表



ちっょと古い情報になってしまうが、4月7日にNXPがEPC Class1 Generation2準拠の新しいチップを発表した(ニュースリリース: 「NXP chips Provide Unparalleled Performance and Features for RFID Systems」)。今回発表したチップはUCODE G2iLとG2iL+の2種類で、NXPとしては3代目となるEPC準拠チップ。コマーシャルセールスは2010年6月からとのことだが、私が勤めている会社のパートナーはすでにサンプルの開発を行っている。

今回、消費電力を抑えることで通信特性がさらに改善され、コストもかなり安くなった様子。ニュースリリースによると、デュアルアンテナポートソリューションに匹敵するというので結構期待が高い。またニュース記事には記載されていないが、チップ間のスクライブ幅がかなり狭くなり、それによりウェハー1枚から取れるチップ数量が劇的に増えている。逆に、スクライブ幅が狭すぎることで、加工できないメーカーが出てこないか不安に感じるが。

特筆すべきは、タグ不正変更アラーム、複数のプライバシー モード オプション、パスワード保護によるデータ伝送、デジタルスイッチという追加機能。いずれも業界初とのことだが、プライバシー モードにおける4R(Real Read Range Reduction)は、通信距離を数メートルから数センチへ変更できる機能であり、これはImpinjのMoza4に搭載されているQT technologyと同じものと思われる。
個人的に重要視しているのは、タグ不正変更アラームの機能。従来であれば、アクティブタグでなければ利用できなかったTamper-proofだが、今回UCODE G2iL+により、パッシブチップでも同様の機能が使えるようになる。たとえば、長距離通信が可能の不正開封ラベルなど、用途は色々あると思う。

また、RFID Journalにおいても「New NXP RFID Chips Bring Multiple Functions to Item-Level Tagging」というタイトルで今回のニュースが大きく伝えられている。ちなみに、記事の中に出てくるNXPのマーケティング担当であるRalf Kodritsch氏は、昨年末から数回にわたって私へこの新しいチップのプレゼンを行ってくれた方。私の主要な情報源のひとつ。

Impinjのチップでもそうだが、米国消費者を意識してプライバシー関連の機能搭載が必須となりつつある。懸念としては、どれだけのR/Wメーカーがこれら新機能のコマンドへ対応してくるのかというところ。Impinjは自社でSpeedwayリーダーを製造しているので、最悪でも自社製品で完全対応できるが、NXPはパートナー企業が搭載しないとこれらカスタムコマンドが使用できないことになる。NXPほどの会社なので心配はないだろうが、カスタムコマンド完全対応のリーダーを知りたいところ。


eTyre manager system – RFIDによるタイヤ管理システム

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今日は、いま勤めている会社で開発したアプリケーションである「eTyre manager」の宣伝を。このシステム、簡単に言ってしまうとトラックやOTR用タイヤにUHFタグ(ISO/IEC 18000-6C準拠)を取り付け、簡単且つ的確に個々のタイヤの空気圧と溝の深さを管理しようというもの。

従来であれば、タイヤ管理情報はアナログの計測器で測定し、手書きでデータを記録するなど煩雑な作業が必要であった。また、取得データの分析を行おうとした場合、データをPCに再入力するなどの業務も必要となるし、個々のタイヤに関して生産~廃棄までのトレーサビリティーを把握するのは難しい状況にあった。このような手間や煩雑さから、輸送業者などトラックを多数有する会社においてタイヤ管理が軽視されることもあった。

そのような背景もあり、マレーシアの場合はタイヤ管理不足が原因の事故がかなりの数に上っている。マレーシアのRoad safety departmentによると、その数字は15%にも達すると発表されている。





数字そのものの信頼性は分からないが、マレーシア国内においては結構な割合で高速道路でのタイヤバーストを目にするし、明らかにライフエンドのタイヤで走行しているトラックも頻繁に見かける。また、豪雨の高速道路を走行していたバスがスリップ事故を起こして死者がでるということも、よくニュースで報道されている。これも、タイヤの管理不足が一因として働いている。

今回開発したeTyre ManagerというRFIDを使用したシステムだが、キーワードは「環境性」と「経済性」、「安全性」、そして「可視性」の4つ。従来の手法に比べて作業効率が高く、何より個々のタイヤ情報を管理できるというメリットがある。そしてタイヤの最適化を実現することで、事故防止や経済性においてベネフィットを享受することが可能となる。さらに、タイヤ個々のトータルライフでの履歴管理を実現することで、高度なトレーサビリティーを提供することができる。概要については、下記プレゼン資料を参考に。





また、実際にeTyre Managerを使用してタイヤ情報を取得している動画を下記へアップロードしている。





動画を見て分かるとおり、一人の作業者で測定から記録までの一連の作業を短時間で実現できている。作業手順としては、

1. RFIDハンディーターミナルへトラック情報(ライセンスプレートやトリップメーターなど)を入力。
2. RFIDハンディーターミナルにてタイヤに取り付けられたUHFタグを読み取る。
3. 専用プローブにてタイヤ溝と空気圧を測定(データはBluetooth経由で自動的にRFIDハンディーターミナルへ送信)。
4. タイヤの溝深さや空気圧に異常があれば、アラートを発信。
5. 作業終了後、専用クレドールに載せてPCへデータ転送。
6. 必要に応じて月次レポートなどの報告書を自動作成。

実際に使用しているマレーシア企業からは、予想外の効果も聞かされる。トラック運転手からは、「eTyre Managerのおかげで不安なしに高速道路を走行できるようになった」と言われたり、経営者からは「作業者がタイヤ管理業務を怠ることができなくなった」など、マレーシアならではの効果が出ている。


路上の弁護士 - ジョ ン グリシャム

路上の弁護士〈上〉 (新潮文庫)路上の弁護士〈上〉 (新潮文庫)
(2001/08)
ジョン グリシャム

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路上の弁護士〈下〉 (新潮文庫)路上の弁護士〈下〉 (新潮文庫)
(2007/03)
ジョン グリシャム

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たまたまMid Valley Megamallの書店に立ち寄った際、本書がRM10という安さで販売されていた。最近の著者の書籍は、結構リーガルサスペンスから脱線したものが多く、期待したものと違うことが多い。それでも、日本語訳が上手いこともあり、十分楽しめるのだが、やはりジョ ン グリシャムの醍醐味はリーガルサスペンス。ということで、出版は古いが読んでいなかったので買ってしまった。

本書、ジョ ン グリシャムらしさが見られる内容で構成されており、スピード感もある。ただ、他と比べると緊張感が低いかも。法廷での緊迫感あるストーリー構成など、以前のものはもっと凄かったように記憶しているが。

それでも、十分に読者を惹きつける内容となっており、一気に読めてしまう。これが、ジョ ン グリシャムの凄いところかも。あと、アメリカ人の好きな「正義」が随所に見られる一冊である。


1Q84 BOOK 3 - 村上春樹

1Q84 BOOK 31Q84 BOOK 3
(2010/04/16)
村上春樹

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Book1と2が出版された時、マレーシアの紀伊国屋ではかなりの期間にわたって品薄の状態が続いていた。待ちに待って、ようやく手にできたのが6版。その空前のブームからほぼ1年、今度は1Q84 BOOK 3が発表された。あまり期待せず、日本での発売日の翌週にクアラルンプールの紀伊国屋を訪れてみると、山積みされた「1Q84 BOOK 3」が。今回は、案外と楽に入手できた。あまり売れていないのかとも思ったが、4/27に100万部を突破と出ていた。やはり凄い売り上げ部数…。

本書に関してだが、私自身、1Q84はBook 2で完結したものと考えていたから、続編となるBook 3にはかなり期待していた。そして冒頭から、予想しない方向へ話が展開していく。Book1と2で明らかとされなかったことが、Book 3では明らかにされていく。それでも、最後まで?とされた部分もかなりある。

またBook1と2では、フランツ・カフカの世界観を感じることができたが、Book 3ではその印象が薄いようにも…。とはいえ、やはり内容は興味深く、一気に読んでしまうことができた。Book 4が出るとの噂もあるが、どうなのだろうか?ここで完結としても良いと思うが。



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