マレーシア、「Doing Business 2009」で第20位

世界銀行と国際金融公社は9月10日、世界181ヶ国・地域のビジネス環境を調査した年次報告書、「Doing Business 2009」を発表した。その中で、マレーシアは総合ランキングで第20位、また東アジアだけで見ると第5位を記録したとのこと。同ランキングは、開業や認可手続き、雇用、不動産登記、与信関連、投資家保護、納税、貿易、契約履行、閉鎖の10項目で評価を行ったものとなっている。

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確かに、マレーシアにおいては会社設立は容易であることは実感としてあるが、その他の項目では疑問が多々ある。MSCステータスやパイオニアステータスなどにおいては、ビジネス環境は国際的にも競争力が高いと言えるが、一般のビジネス環境ではかなりの落差がある。認可手続きや不動産登記においてはブミプトラ優遇の色がまだ濃く、官僚的な対応をよく目にする。貿易においても、いまだ輸出入手続きで度々困惑させられる。私見として、全般的にOECD諸国ほどの透明性と効率性がマレーシアのビジネス環境にあるとは思えないのだが・・・。

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マレーシア高速ブロードバンド整備計画、TMがLoA獲得

9月2日、ようやくマレーシア政府が高速ブロードバンド網整備計画(HSBB)でテレコム・マレーシアへLetter of Award(落札決定書)を発行した。TMの発表では、事業期間は10年間で、総額RM 113.1億(約3,528億円)となる。そのうち、TMがRM 89.1億(約2,780億円)を、マレーシア政府がRM 24億(約748億円)を負担するとのことで、実に事業総額の8割近くをTMが出資することになる。また政府の説明によると、対象地域はクアラルンプールとジョホール州ジョホールバル、ペナン州などで約130万ヶ所の施設で利用可能となる見込みで、通信速度は1Gbpsとのこと。このことから、今回の整備計画はラスト・ワン・マイルを含まないアクセスラインが対象と思われる。いずれにせよ、正式発表で事業計画の詳細がまだ発表されておらず、想像の域を出ないが・・・。ただ今回の事業により、マレーシア政府としては2010年までにブロードバンド利用率を50%に引き上げることを目指しているようである。(ほぼ2年の期間しかなく、実現可能な範囲とは思えないが・・・)

また、最後までTMと当該案件で競争していたHigh Speed Broadband Technology社だが、8月22日に特別委員会にて事業計画を説明したものの、その後詳細な事業計画提出を求められたが期限内に提出できず、提案が却下された様子。ただ、提出が遅れてもHSBT案ではRM 24億を節約できる内容であったことから、遅延を理由に却下を決めたことに疑問の声も出ているようである。しかしながら、私見を言えば期限内に約束された提出物を出せない体質の企業は、事業を進める上でも同様のことが起こり易く、遅延による損失の方が問題となる可能性が大きい。特にマレーシアでは時間設定をしない、また設定されたとしても軽視する体質の企業が多々あることを見受ける。このような企業は、遅延に対して往々にして「謝罪」ではなく「言い訳」が多い。無理に事業を継続すると、遅延による損失が膨大となり、最悪の場合「Never Ending Story」に陥ってしまう。

ただ、HSBT社としては独自に資金調達を行い、第2の通信網を構築する意向を有しているようで、マレーシア政府に対してWiMAXと同様のライセンス制度を求めている様子である。さらに、Jaring CommunicationsのCEOであるDr Mohamed Awang Lahが、個人としてMCMCとマレーシア政府に対して高速通信網整備計画のプレゼンテーションを実施したと報道されている。ちなみに、同氏が執筆した「The way forward for high speed broadband」に、マレーシアにおける高速通信整備の必要性や思いが書かれている。


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