「Streamyx Goes Mobile」、サービス開始?

ローカル紙によると、8月26日にテレコムマレーシアが無線ブロードバンドサービス「Streamyx Goes Mobile」を開始すると発表。使用する技術はWi-Fiで、全国1,200の地域をカバーするとのこと。ただ、TMのウェブを閲覧するも、同サービスについてはニュースリリースだけとなっており、専用のポータルサイトはまだ準備されていない様子。プレスリリースの内容からすると、Streamyx Zones の拡張版とも思われるが・・・。

新聞記事においては、同サービスは384kbpsから4Mbpsまでの通信速度をサポートし、且つ料金も月額RM60からRM160程度、そして回線賃貸料は課せられないとのこと。この記事が正しければ、他よりも魅力的なサービスであると思われる。例えば、同社のStreamyx 4.0MbpsであればRM 268(個人使用)、また最近サービスを開始したP1のW1MAX 2.4MbpsでRM 239(12ヶ月契約時、個人使用)となっており、割安感はある。が、情報があまりにも少ない・・・。ただ、5年以上前に日本ではWLANで2Mbps程度の通信サービスは提供されていたし、この程度のサービス内容であれば今のマレーシアでも十分に実現可能な範囲と思われる。

(参考)
AIR-NET Business : 2001年2月に、私がマレーシアに提案していたWLANを使用したサービスプロポーザルです。内容的にかなり近いものですが、当時のマレーシアでは殆ど誰も理解できず、結局スクラップに・・・。

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“Towards implementation of wireless sensor technology and applications over IPv6 network”

2008年8月28日、Putrajaya International Convention Centerにてエネルギー・水・通信省の主催で、「Towards implementation of wireless sensor technology and applications over IPv6 network」とのタイトルでConferenceが行われた。内容としては、次世代ワイヤレス技術やセンサー技術、ネットワークインフラ技術におけるマレーシアとしての活動をアピールし、相互協力体制を築こうというもので、MCMCMIMOSなど政府系機関による講演が主となっていた。タイトルとコンセプトはかなり壮大だが、直前までプログラムが確定しないなど、外部へのアピールが十分にできなかったこともあり、来場者の多くは政府機関の方々であった。

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〔プログラム〕
“RFID Product”: TRUE MERIDIAN
Session 1: “Growth Area in MyICMS 886”: MCMC
Session 2: “Wireless Sensor Network: The Next Generation of Sensor Technology”: MIMOS

Demonstration:
-RFID e-baggage (FEC International / SENSTECH RFID)
-RFID Based Asset Tracking System (Sensor Technology CoE, UPM)
-IPv6 Showcase (NAv6)

Session 3: “National IPv6 Strategic Action Plan”: National Advanced IPv6 Centre of Excellence, USM
Session 4: “Wireless Sensor Network (WSN) A New Method of Structural Integrity Monitoring Using Wireless Sensor Network”: Wireless People Sdn. Bhd.
Session 5: “6LowPlan”: MIMOS
Session 6: “Panel Discussion”

〔講演〕
まずRFIDの講演については、基礎技術部分が主だった内容となっており、まだまだこれからという感じは否めない。日欧米での導入も予想ほど伸びていないことから、マレーシア政府機関内では様子見といったところか。
ワイヤレスセンサーネットワークについては、MIMOSからZigBeeとセンサー技術の統合、そして施設内での実証試験例が示された。また同じWSNを紹介したWireless Peopleからは、実際の建設・土木現場、構造物への実導入例が説明された。現在、マレーシアでは手抜き工事から陸橋のコンクリートが剥落するなどの問題が発生しており、同技術の早期利活用は有益と思われる。
IPv6のセッションではロードマップが示され、MyICMS 886として2010年の完全対応が明示されていた。

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〔デモンストレーション〕
今回のイベントのサポート役であるCoE / UPMとの関係から、私が働いている会社(FEC International、SENSTECH RFID)としてもデモンストレーションと製品展示を行う機会に恵まれた。内容としては、EPC C1 Gen2対応製品の展示、そしてe-baggageプロジェクトのデモンストレーションを紹介した。


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[製品展示]

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[e-baggageデモンストレーション]

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[e-baggageデモンストレーション]


この他に、CoE / UPMにて、FEC Internationalと共同開発した資産管理システムの展示/デモンストレーションが行われた。

RFID + ICタグ システム導入・構築 標準講座 - 西村 泰洋

RFID + ICタグ システム導入・構築 標準講座RFID + ICタグ システム導入・構築 標準講座
(2006/11/22)
西村 泰洋

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仕事柄、これまで数多くのRFID関連の書物を読んできたが、現場で働いている者から見ても本書の解説はかなり有意義である。大規模な導入例や先進的な技術について書かれている訳ではないものの、RFIDシステム設計時における注意点や技術選定ポイント等々、私自身はreminderとして本書を活用できると考える。

マレーシアで働いている関係上、同国及び周辺諸国のアプリケーション開発を行う企業と一緒に仕事をする機会があるが、私自身、明らかに場当たり的で裏づけのないシステム設計によく出くわす。本書は導入に関する基礎的な事柄が殆どだが、この部分をしっかり理解できていなければ中途半端な仕上がりとなってしまう。本書の英語版があれば、結構英語圏での反響を呼ぶと思うが。

High-speed broadband整備契約、更に遅延

High-speed broadband(HSBB)整備計画が、いまだ錯綜を続けている。政府系通信会社テレコム・マレーシアは、8月14日に政府との調印式が予定されていたが、再度延期された模様。理由は、同事業への参入を表明しているHigh Speed Broadband Technology Sdn Bhd(HSBT)の提案を聞き、政府としてベストな選択をするためとのこと。

HSBTは、パハン州政府系企業Pahang Technology Resources Sdn Bhdと株式非公開企業Bumiraya Resources Sdn Bhdが出資する特別目的会社で、今回の事業には高速通信で実績のある日本と韓国など3社との技術提携が完了しているとを強調、同事業への参入を目指している。ただ、これらマレーシア企業3社についてはWebが存在せず、全く事業実績や背景が分からない。にも関わらず、中央政府は同社の提案を聞き、検討することを決定している。

マレーシアの政府系事業の特徴として、実績より政治力が重視されることは確かである。以前、ある省においてIT関連の国家プロジェクトが提案され、国内の専門企業各社が同省に対してプロポーザルを提出した。彼らはマレーシア国内で数々の実績を持ち、マレーシアの技術・知識活用をアピールしていた。が、最終的に同プロジェクトを勝ち取ったのは、全く名前の知られていない企業であった。調べてみるとこの企業、同省大臣の血縁関係者が立ち上げた企業であり、オーストラリアのパートナー企業から全てを持ち込むことで当該案件への対応を可能にするという、いかにも安易で場当たり的な対応であることが分かった。国家プロジェクトでありながらこの状況である。

また私自身の経験として、政府とのつながりの深さをアピールする企業ほど、海外企業との技術提携実績や事業展望を大きく描くが、実際の中身は恥ずかしいほど何もないものである。

Packet One NetworksがWiMAXサービス開始

8月19日、Packet One NetworksがWiMAXによる首都圏内でのインターネットサービスを発表。セレモニーには水・エネルギー・通信大臣が招かれ、盛大なイベントとなった様子。翌20日の新聞各紙では、同社サービスについての広告が大きく紹介されていた。が、サービス内容そのものにそれほどインパクトは感じられない・・・。サービス開始までの間、市場の期待があまりにも大きかったこともあるが、既存のDSLサービスよりも高額であり、期待された通信速度もそれほどではない。
サービス内容は下記参照。(Firefoxでは正常に表示されません)
http://www.p1.com.my/Wimax/aspx/packages_ref.aspx

まず通信速度だが、パーソナルとビジネス共に400Kbps~2.4Mbpsまでで、当然ベスト・エフォート。利用料金は、個人で2.4Mbpsを12ヶ月契約した場合で月RM239(プロモーション中はRM229)となっている。日本円に換算すると7,000円程度。また、プロモーション期間中でなければ、RM999(約30,000円)のモデム費用が最初に発生する。高額な割りに通信パフォーマンスが低いというのが、私の周りの共通見解となっている。

また同日、Asiaspace「amax」の呼称でWiMAXサービスを今月30日から首都圏内で開始すると発表。ただ、同社webを見る限り、残念ながらそれ程優れたサービスを提供できるとは思えない。

武装解除 – 伊勢崎賢治

武装解除  -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)武装解除 -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)
(2004/12/18)
伊勢崎 賢治

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本書は、紛争屋として東ティモールやシエラレオネ、そしてアフガニスタンで武装解除を行った著者の経験が記されている。実際に現場で活動してきた本人の言葉で復興とは何かを捉えており、内容的にはかなり面白い。その中でも、私自身が特に共感を覚えたのは2点。

まず一つは、復興といえばNGOやボランティアによる無償援助に注目が集まるが、実際には危険が伴う命を懸けた仕事であり、それに対する正当な報酬請求があっても構わないし、復興事業そのものはビジネスであるという点。私自身、「地雷探知機に関する事業提案」をまとめたが、基本的な考えは同じであると言える。

もう一つは、著者の「金を出すものが一番強い」というロジック。これはビジネスにおいても同じであり、本来、資金提供者が交渉や協議においてイニシアチブを発揮できる立場である。金を出すのだから、復興業務においても色々と注文を出せるし、苦情を言うこともできる。だが、日本は金銭的に多大な貢献を国際社会にしてきにもかかわらず、「血を流さない」という引け目のから中途半端な対応しかできていない。また復興事業だけでなく、日本政府は外に向けたアピールが十分でなく、国際貢献においてもその認知度は低いと言える。日本が国際社会において何を行い、どのような貢献をしているのか、残念ながら日本国内で報道されているほど海外では知られていない。

中国企業の顧客開拓

昨日、会社の社員が中国におけるRFID企業の調査を行っていた所、Live800というWebコミュニケーションサービスを埋め込んだ会社ページを見つけた。その場でクリックすると、即座にメッセンジャーのような画面が立ち上がり、オペレーターが英語でチャット対応してくれる。会社概要や製品情報、そして興味ある製品価格についても、そのチャットの中で即座に返答を受けることができる。製品群が充実し、且つコストも安価であったが、最も印象的だったのは興味を持った瞬間、即座にレスが返ってきたことである。

マレーシアも含めて多くの国では、MSNやYahooのメッセンジャー、そしてSkype等々のコミュニケーションツールだけで商談や交渉が進められることは珍しくない。私の会社においても、取引先とのやり取りはメールと一緒に上記ツールに頼っている部分が多い。Live800の場合は、興味を持ったクライアントがアイコンをクリックするだけでコンタクトできるという容易性から、これまでのコミュニケーションツール以上に新規顧客開拓においてより高い効果を享受できるものと印象を持った。

中国企業においては、低コスト製品による競争優位性に注目が集まっているが、新規顧客開拓におけるマーケティング手法、製品群の拡充等においても積極的な姿勢が見られる。RFID業界においても、このようなアグレッシブな中国企業の存在は大きな脅威であると共に、魅力的なポテンシャルパートナーと見ることができる。

翻って日本では、セキュリティー上の問題からコミュニケーションツールを排除する動きが目立つと聞く。いくつかの日本の取引先においてもSkypeが使用禁止となり、全社で強制排除されている。以前はSkypeで容易に連絡をとることができたものの、Skype使用禁止以降は国際電話料金の高さや煩雑さが気になり、連絡が疎遠となってしまっている。企業活動において、多少のリスクはあってもIT技術から得られる享受の最大化を図るべきか、それともある程度制限をかけて必要な部分だけを利活用すべきか今の時点では分からない。ただ、周辺諸国が様々なコミュニケーションツールで手軽にビジネスを進める中、日本企業だけが旧来のコミュニケーションツールに依存し、孤立化しつつあるように感じる。


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