2017年のマレーシアICT事情

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マレーシア通信マルチメディア委員会が発表した『Communications and Multimedia : Pocket Book of Statistics, 2017』によると、国内のブロードバンド普及率は117.3%、携帯電話普及率131.2%、有料テレビ83.2%となった。

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まずブロードバンド普及率については、昨年の報告書では普及率81.5%とされていたが、これは世帯当たりの普及率であり、今回の報告書では契約数を総人口で割る方法へ移行している。その結果、2015年と2016年のブロードバンド普及率は99%台となり、昨年は100%を超える数字となっている。2017年の内訳を見ると、携帯網が3,520万契約で全体の93%、固定網は260万契約で同7%となっており、マレーシアのブロードバンドはほぼ携帯網に依存していることが理解できる。

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州別では、KL市の普及率が225.2%で国内で最も高い数字となっており、最下位のサバ州は64.5%と160.7%もの差が生じている。マレーシア平均を上回っているのは、KL市の他にジョホール州、セランゴール州、ペナン州、ネグリセンビラン州となっている。

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次に携帯電話普及率については、2014年の148.3%をピークとして下降が止まらず、2017年には131.2%にまで落ち込んでいる。2017年の総契約数は4,230万であり、その内プリペイド契約が3,210万、ポストペイド契約1,020万となっている。最近の傾向としてはポストペイド契約が増える傾向にあり、2014年の18%から2017年には24%へと増加している。ポストペイド契約増加の背景には、国内モバイルキャリアーによるパッケージ内容の充実が挙げられる。ここ最近では、大手各社とも国内通話無制限、データ量数十GB、音楽・動画で使用するデータ無制限などが当たり前となってきている。

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有料テレビについては、2011年の普及率48.5%から2017年には83.2%と大きく増加、契約数は670万となっている。数年前であれば、有料テレビと言えば衛星放送のアストロや固定ブロードバンド業者が提供するSTBでの視聴が中心であった。ただ、近年はモバイルキャリアーのデータ通信が高速で安価になったこともあり、NetflixやViuといったサービスの利用も増えている。

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MCMCの他にも、Hootsuiteの『Digital in 2018: SEA』において、マレーシアのインターネット事情についての情報が公開されている。興味深いデータとしては、マレーシア国内における固定回線の平均速度は22.15Mbps、モバイル回線の平均速度は15.96Mbpsであり、モバイル回線の高速化が進んでいること。また、インターネット接続端末では、ユーザーの60%が主にスマートフォンを利用していることからも、市場において早急にモバイル回線の高速化が求められていたと考えられる。そして安価な高速通信を使用できることになったこともあり、マレーシアのモバイルデータ利用では動画視聴が71%と高い数字を示している。

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また、国内のソーシャル・ネットワーク利用においては、フェイスブックとYouTubeが人気であり、利用率は各々70%、69%となっている。ここ数年は、フェイスブック上で服飾を扱う業者がライブ動画を使ってスタッフが中国から輸入した商品を試着してみたり、商品説明を行うといった形態のチャンネルを見かけるし、総選挙においてもフェイスブック上でライブ動画が活躍していた。メッセージ・アプリでは、WhatsAppの利用が68%であり、マレーシア国内では高い利用率を誇っている。私自身、企業との簡単なやり取りや調整作業はemailよりもWhatsAppの利用が中心となっているし、企業においてもウェブページや広告にはWhatsAppのアカウント情報を掲載しているところが増えている。

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マレーシア国内のブロードバンド普及は、モバイル回線を中心として発展してきている。特に、スマートフォンの普及によって、各種インターネットサービスが手軽に利用できるようになったことが大きいだろうが、同時に固定回線の普及が遅れていることも挙げられる。政府見解では、主要都市では光ネットワークよる高速通信が可能になったとしているが、KL市内及びセランゴール州内においてさえ、光サービスを利用したいけれどTMやMaxisがサービスを提供できないエリアが多数存在する。中でも低所得者向け住宅では、ほぼ光ネットワークが利用できず、光サービスとほぼ同額で低速のADSL回線に依存している。このような状況であるため、仕方なく固定回線を諦めてモバイル回線を利用しているユーザーは多い。通信マルチメディア省のGobindSingh Deo大臣は、今年5月にブロードバンドの速度を倍に、価格を半分にすると公言したが、全ての国民が同じサービスを享受できる環境整備も重要だと考える。



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マレーシアの4Gはミャンマーやベトナムより低速?

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2018年2月にモバイル・ワイヤレスネットワーク調査分析会社『OpenSignal』が、2017年第4四半期における世界各国の4G・LTEサービスを比較した報告書をリリースしたが、マレーシアの通信速度がミャンマーやベトナムよりも低速であったことが国内で話題となった。

調査では世界88ヵ国を対象としており、4Gのカバーエリアと通信速度がランキング形式で纏められている。アセアン域内においては、シンガポールの4G速度が44.31Mbpsと最速、カバーエリアではタイの85.58%が最大となっている。マレーシアは4G通信速度が14.83Mbps、カバー率74.88%となっている。4Gカバー率はタイとシンガポールに次ぐ位置づけだが、4G通信速度は確かにミャンマー(15.56Mbps)とベトナム(21.49Mbps)を下回っているし、すぐ背後にカンボジア(13.90Mbps)が迫っている。

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マレーシアの経済規模から言えば、マレーシア人がこの結果に不満を抱くのは当然であり、それは政府の政策非難ともなっている。これに対して、ジャイラニ・ジョハリ副通信マルチメディア相は、各国ともアプローチ方法が異なるため単純に比較することは適切でないと指摘、更にマレーシアでは通信速度よりもカバー率に重きを置いていると言及している。

次に、2017年第3四半期における携帯キャリアー別の4Gカバー率と下り通信速度を見ると、YTLが提供するYes LTEが大きく躍進、カバー率93.18%は国内最大であり、4G通信速度(下り)は19.03Mbpsを記録している。また、通信速度全体(下り) でも、Yesは19.03Mbpsで国内最速となっている。

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数年前に知人がYesを使っていたが、首都圏であっても接続できない、速度が遅いとの理由から不満を漏らして解約していたが、最近になって改善されてきたのだろう。私自身はMaxisを使用しているが、他の携帯キャリアーと比較しても通信品質が安定しているし、速度も速いと感じる。首都圏内であれば概ね50Mbpsで利用できているし、場所によっては100Mbps超を記録することもある。マレーシア全土だと通信速度に差が出てしまうだろうが、都市部だけで測定すればかなりの速度が出ているのではないだろうか?

以下は、サイバージャヤと自宅のアンパン地区で測定した結果であるが、いずれも100Mbps超となっている。なので、私自身は都市部での利用においては、携帯端末であってもストレスを感じることはあまりない。

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更に面白いデータとして、Maxisが2017年第3四半期におけるモバイルデータ使用量を示しており、月平均で7.4GBを使用していることを明らかとしている。これは前年同期で41%増の数字であり、マレーシア人の携帯端末利用が高まっていることを理解できる。実際、マレーシア国内においても日本と同様に、若い世代ではパソコンよりもスマートフォンなどの携帯端末の利用頻度が高いし、パソコンそのものの需要も低下している。動画視聴やゲーム、SNSなど全てスマートフォンに依存しており、10代~20代では月収を上回るスマートフォンを所有している人も珍しくない。当然、データ利用量も多くなるが、これに対する出費は惜しまない傾向にある。

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また、こうした傾向から携帯キャリアー各社においても、通話やテキストメッセージのSMSは無制限として、データ量で差別化を図る戦略を採っている。ポストペイドであれば10GB以上のデータ量が一般的になっているし、キャリアーによっては特定の動画サイトやSNS、或いはアプリのデータ使用を無制限を提供している。さらに、TM社のunifi (旧Webe)はRM79で通話、SMS、データ量無制限というパッケージを出しており、携帯キャリアー間での競争が激しくなってきている。この他にも、MVNOのTune Talk、XOX、ookyo、redONEなども多彩なサービスを提供しており、消費者の選択肢が広がっている。



インターネット速度、マレーシアは6.69Mbpsで世界第63位

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2017年8月8日、Cable.co.ukは『Speed test data shows UK's average broadband speed is 16.51Mbps』にて、世界各国のインターネット速度についての調査結果を公開した。

マレーシアの通信速度は6.69Mbpsで世界第63位、東南アジア圏内ではシンガポールとタイに次ぐ第3位となっている。ただ、世界首位のシンガポールは55.13もMbpsの通信速度とマレーシアとは大きな開きがある。2015年にAkamai Technologieがまとめた通信速度の報告書では、マレーシアの通信速度はスリランカよりも遅い4.3Mbpsであることが明らかにされたが、そこから少し改善されたと言える。

[東南アジア諸国のインターネット速度]
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通信速度が改善された背景には、連邦政府が2017年度予算案において光ファイバーブロードバンド『Unifi』の料金をそのままで通信速度を2倍とし、且つ月額料金を2年以内に50%引き下げることが示されたことがある。実際、今年1月よりUnifiの通信速度は2倍に引き上げられている。

テレコムマレーシアはHSBB、HSBB2、SUBBによって光ファイバー網の拡充を進めているが、国内においては都市部においても光ファイバーによる高速ブロードバンドが使えない地域がまだ多数存在している。例えば、クランバレー内でも低所得者向けフラットでは光ファイバーが提供されていない。また、私が住んでいる住宅地においても、光ファイバー契約数が回線上限に達しており、新規契約はウェイティングリスト待ちと聞いている。

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また、マレーシア通信マルチメディア委員会が2017年8月2日にリリースした『Communications and Multimedia : Facts and Figures, 1Q 2017』において、国内の情報通信統計が示されている。

まず、世帯当たりのブロードバンド普及率を見ると、2016年に80%を超過し、2017年第1四半期は81.8%を記録している。10年前の2007年が15.2%だったので、この10年で大きく伸びている。州別で見ていくと、最も普及率が高いのはクアラルンプール市の191.5%、ジョホール州130.2%、セランゴール州117.4%となっている。逆に低かったのがケランタン州64.1%、サバ州58.1%という結果で、州での格差が大きいことが分かる。

[マレーシアのインターネット普及率(世帯)]
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次に携帯電話普及率を見ると、2014年の148.3%をピークとして下落が続いており、2017年第1四半期には134.0%にまで落ち込んでいる。また、ポストペイド契約者数も2016年の960万まで伸びたが、2017年第1四半期には940万と減少傾向に転じている。

[マレーシアの携帯電話普及率]
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携帯電話と対照的なのが有料TV契約者数で、こちらは2011年の48.5%から2017年第1四半期には78.4%にまで伸びている。以前であれば、マレーシア国内で有料TVと言えば衛星放送のASTROやTMのブロードバンドサービスが提供するHyppTVが主要サービスとして見られていたが、数年前からiflixやviu、NETFLEX、tontonなどのオンラインTVの進出が相次ぎ、携帯キャリア各社も通信パッケージに組み込む戦略へ重点を置くことで差別化を図っている。

[マレーシアの有料TV普及率(世帯)]
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マレーシア国内では、IT関連のアウトソーシング、或いはデジタルコンテンツの輸出大国としての地位を築いており、国の成長に大きく寄与している。国内のインターネット環境はまだ発展途上の印象だが、インターネットフレンドリーで多言語を使用する国民が多いことから、コンテンツ関連のビジネスでは強さを発揮しているし、それが国際競争力として優位に働いている。市場調査業務で国内のデジタルコンテンツ企業の経営者や学校経営者へインタビューする機会があるが、零細企業であっても欧米諸国からの膨大な需要に支えられており、急速に事業を拡大していることを目の当たりにしている。クライアントも、誰もが知っているグローバル企業だったりする。学校においても、ここ数年で応募学生が急増しており、海外の大学と提携している専門学校も増えてきている。

連邦政府は、第11次マレーシア計画(2016年~2020年)においてデジタル経済のGDP寄与率を18%に設定しており、政府支援が活発化している状況にある。ただ、デジタルコンテンツ企業の経営者からは、日本企業との提携や仕事がまだ少ないとのことなので、日本企業の参入機会はかなり大きいと感じる。



マレーシアデジタル経済公社、2016年の実績発表

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3月16日、マレーシアデジタル経済公社は『2016 MSC Malaysia Performance Announcement』を発表(プレスリリース)、2016年のMSC企業による投資額がRM163億を記録したことが示された。その内、RM64.3億は新規投資家によるもので、2015年から40%もの増加。
また、MSCステータス企業による輸出販売も前年から18%増加しており、2015年のRM162億から2016年にはRM191億へ増加している。特に高い伸びを示したのがクリエーティブコンテンツ&テクノロジーで、2016年の輸出販売額はRM11.7億。昨年は、バンダイナムコスタジオがマレーシアにオフィスを構えるなど、日本企業の進出も活発化している。現地企業においても、欧米諸国向け輸出が年々拡大傾向にあり、主要産業の一つの成長する可能性を秘めており、昨年には域内のゲームハブ構想を発表している。主な輸出先はシンガポール、米国、ドイツ、オランダ、英国となっている。

また、e-commerce、IoT、クラウドデータセンター、 ビッグデータ分析/セキュリティーといったニッチフォーカスエリアは、2014年から10倍の成長を記録。2015年の輸出額はRM37億で、2015年から38%の伸びを示している。

MDECのDatuk Yasmin CEOは、「昨年、電子商取引は前年比2倍の好調な成長を見せ、2020年までにGDP貢献額をRM2,110億とするビジョンに近づいている」とし、目標達成に自信を見せている。



マレーシアは、元々デジタルコンテンツに対するアウトソーシング事業において世界的にも高い評価を得ていた実績がある。アニメコンテンツやゲームコンテンツ制作は欧米諸国の高い需要に支えられており、世界的に名の知れたコンテンツをマレーシア企業が手掛けている。更に、教育分野においてもこうしたデジタルコンテンツを支援する大学や専門学校が急増しており、比較的優秀な人材が育っていることも追い風になっている。

連邦政府レベルでも、ナジブ首相は2017年を『Internet Economy』と呼び、マレーシア経済がさらに加速するための新しい成長分野に適用するよう国民に呼び掛けている。

そして3月22日には、ナジブ首相とアリババグループのジャック・マー会長が出席し、世界初となる『DFTZ: DIGITAL FREE TRADE ZONE(デジタル自由貿易区 )』が発表された(MALAYSIA LAUNCHES WORLD’S FIRST DIGITAL FREE TRADE ZONE)。DTFZでは、電子商取引を促進するため物理ゾーンと仮想ゾーンを提供、2020年のGDP貢献額であるRM2,110億の実現を目指している。 同時にマレーシア中小企業の二桁成長、そして2025年までに輸出額US$250億、6万人の雇用が期待されている。

今回のセレモニーで締結されたMoUは以下の通り。

マレーシアデジタル経済公社とアリババグループはDTFZ内でElectronic World Trade Platform構築のため、電子商事業向け、貿易円滑化、中小企業研修、企業向けクラウドサービス、eFulfilment、ロジスティックハブからなる域内ハブ開発を行う。

Malaysia Airports Holdings BerhadとCainiao Networkは、DTFZイニシアチブの一環として、KLIAエアロポリスにて域内電子商取引及びロジスティックハブの開発を行う。

AlipayとMaybank、及びAlipayとCIMBは、マレーシア国内でAlipayバーコード決済を開始、中国本土の旅行者はマレーシア国内で『Alipay e-wallet』を使用することができる。

MDECとCatcha Groupは、クアラルンプールインターネットシティ構築で協同する。











マルチメディアスーパーコリドーは1996年にマハティール元首相の提唱によって設立され、ITに特化した特別区として国内外で大きな話題となった。そしてナジブ政権になってからは、マルチメディアスーパーコリドー対象地域が拡大され、多くの知識労働者を雇用するに至っている。また、多くのグローバル企業がMSC対象地域に拠点を置き、クリエーティブコンテンツやe-commerce、クラウドデータセンターといった分野で強さを発揮している。そしてアリババグループのジャック・マー会長がDFTZに参加したことで、マレーシアが電子商取引において域内ハブとして大きく飛躍する可能性を見せている。マレーシアには海外の優秀な企業家との協同も積極的に進める土壌があることから実現したプロジェクトだと言えるし、スピード感も感じることができる。

私自身、仕事でクリエーティブコンテンツ企業やIoT企業などの経営者と話をする機会が結構あるが、いずれも右肩上がりの成長を続けており、ベンチャーであっても結構大きな仕事を請け負っている。また、彼らの事業対象地域が国内ではなく、ほぼ海外であることも特徴だろう。知識労働者の品質そのものは日本に及ばないものの、政府がこうしたインターネットフレンドリーな政策を打ち出すことで魅力的な産業クラスターが形成される。また、マレーシア政府は外国人であるジャック・マー会長をデジタル経済アドバイザーとして任命しており、本気度の高さを認識できる。そのマー会長は、「中小企業や若者がより公平に世界市場に挑戦できる環境を支援する」と約束、マレーシアから世界的なITベンチャーが生まれる可能性も期待できるのでは。


マレーシア、国民の9割がスマートフォンでネット利用

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昨年末、マレーシア通信マルチメディア委員会より公開された『Communications and Multimedia : Facts and Figures, 3Q 2016』『Communications and Multimedia : Pocket Book of Statistics, 1H 2016』において、約9割の国民がスマートフォンでインターネットに接続している特徴が明らかにされている。元々、マレーシアは固定回線があまり普及していなかったこともあり、1990年代から携帯電話の普及が急速に進み、ここ数年の普及率は140%台と高い数字を維持している。世帯当たりのブロードバンド普及率も、ここ数年は77%前後を推移している。

[マレーシアの携帯電話普及率]
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[マレーシアのブロードバンド普及率]
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また最近のトレンドとしては、マレーシアユーザーの多くがSNS利用に重きを置いていることだろう。例えば、Facebookによるサービスが開始された際には、マレーシアユーザーは世界で最も友達の数が多いことで有名になったし、Facebookを利用したビジネスも活況を呈していた。そして現在、WeChatやWhatsAppといったサービスがFacebook以上に日常のコミュニケーションツールとして使用されるようになっており、中でも、調査会社Kantar TNSの調査によるとインスタグラムは国内ネットユーザーの7割が利用、アジア太平洋地域内で最大の利用率ということで更なる注目を浴びている。

実際に私の周りでも、Facebook、WeChat、WhatsAppといったアプリの利用頻度はかなり高い印象がある。また、これらサービスを利用しているユーザーの年齢層は幅広く、60代の方々との連絡もこうしたアプリが中心となっている。更に、企業からのDMや案内に関してもこうしたメッセンジャーアプリへ主軸が移ってきており、受け取るメッセージも増加傾向にある。インスタグラムについては、確かに利用者は多いと思うが、年齢層が若い方へ偏っているようにも感じる。

全体的にみて、マレーシアも日本と同様にスマートフォンを四六時中手離せないユーザーが多く、レストランや電車内では多くの人達がスマートフォンを触っている。こうした利用者の嗜好に合致させるため、携帯キャリア各社によるデーター量の競争も激しくなっている。数年前であれば、多くのパッケージで数百MBのデーター量を基本として顧客を争奪していたが、今では数十GBのデーター量に特定動画サイトの視聴やSNS/メッセージアプリの利用は無制限といったサービスも提供されている。こうした傾向は今後も拡大していくことが予想されるし、SNS/メッセージアプリを利用したビジネスが盛り上がりを見せるだろう。

ただ、これだけメッセージアプリが普及している中にあって、マレーシア国内でLINEを利用しているユーザーは圧倒的に少なく、マイノリティ的な存在となっている。街中ではLINEのキャラクターもよく目にするので、知名度は決して低くないと思われるが、私の周りでは日本人及び日系企業で働いているマレーシア人ぐらいしか使っていない。知人に聞いても、LINEは知っているけど周りが使っていないので必要性を感じないとしている。

いずれにしても、マレーシア国内でのSNS/メッセージアプリ利用は域内においても特筆すべき存在であり、最も成長が著しい市場であると言える。

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