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マレーシア国内でプロジェクトマネージメントや市場調査、コンサルティングなどの仕事があれば、お問合せください。詳細については、こちらをご覧下さい。

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マレーシア市場での日本企業の評価

昨年は、現地企業の調査・交渉や現地日系企業と取引しているローカル企業との間に入って問題解決の折衝をいくつか手掛ける機会に恵まれました。

しかし、業務を遂行していく中で、日本では誰でも知っている大手企業がマレーシア国内の業界内において混乱をもたらし、過去の経緯から呆れられたり怒り心頭の現地企業が多数いることが明らかになっています。例えば、ブルサマレーシア上場企業のマネージメントと業務提携について協議している際に、過去に日本企業とプロジェクトを立ち上げたが期待した成果が得られず、そのまま放置状態にされていること。また、大手日系企業の依頼で資材調達を約束された現地中小企業が、現地での設備購入や提携先の紹介、日本での打ち合わせなどでかなりの投資をしたにも関わらず、その後約束が反故にされ、会社が危機的状況に陥ったこと。中小企業にとっては社運を賭けた事業であっただけに、そのダメージはかなりのものだったようです。他にも多々ありますが、全体的に共通しているのは、日本企業は現地企業に声掛けだけして実際には何も行わないし、その事に対する意思決定遅く、更に多数の競合にも話だけ持って行って業界内に混乱を招いており、結局何がしたかったのか分からなかったという話を現地企業の経営者から耳にしています。

私自身、市場・業界調査業務やコンサルティングという仕事柄、日本企業とマレーシア企業の間に入ることが多いですが、現地企業から最も多い苦情の一つは、上から目線でくる日本企業となっています。私たちは先進国から来ている、或いは世界中で知られている大手企業という驕りかも知れませんが、相手の都合や意見を無視した一方的な要望・要求を突き付けたり、してやっている的な態度で接する企業担当者もいるようです。他には、事業として立ち上がるまでに異常なほど時間を要するといったこともよく言われます。

1990年代は、プラザ合意の急激な円高の影響もあり、多くの日本企業が安価な労力を求めて東南アジアへ進出してきました。当然、マレーシアにも多くの製造業が日本から進出、第一次産業中心であったマレーシアは第二次産業へ転換し、急速な経済発展を遂げることに成功しましたし、日本企業の技術力や経営体制に対して高いリスペクトがあり、日本企業との仕事であれば歓迎される環境が形成されていました。

そして2000年代に入ってからは、マレーシア企業は労働集約型ではなくハイテク産業の誘致に政策を転換、更に近年は第三次産業が国の経済をけん引する産業構造になってきています。それに伴い、国民所得も大きく伸びてきており、多くのグローバル企業を輩出、事業規模だけでいえば日本の大手企業を凌駕する企業も輩出されています。

しかし、一部の日本企業では、相変わらずマレーシアは発展途上の小国であり、一つ格が違うといった認識でいることが伺えます。そして、悪い事例ほど業界内に及ぼす影響力は強く、あたかもそれが日本企業全体であるように見られてしまいますし、それによって日本企業の信頼そのものにも波及しています。そのため、現地では以前ほどに日本企業をリスペクトする姿勢は見られませんし、逆に日本企業との取引は難しいと敬遠する企業も増えており、欧米諸国の企業へ重点を置いている傾向が見られます。

マレーシアは親日国として知られていますが、こうした変化が生じていることは理解しておく必要があると思います。
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2017年のマレーシア10大ニュース




2017年におけるマレーシアの10大ニュースを纏めました。北朝鮮の金正男氏暗殺という国際的なニュースで幕を開けたマレーシアですが、経済そのものは順調な結果を残した印象です。2020年まであと2年、ナジブ政権は高所得国家入りが視野に入ってきたことを国民にアピールし、来たる総選挙に向けた準備を進めています。とは言え、国民生活においては物価上昇に対する不満が高く、高所得国家入りを実感できていないとの声もかなり大きいです。

自動車産業では、好調な日本企業勢に対してプロトンが市場の信頼を大きく失い、マレーシア政府からも距離を置かれる状況の中、吉利が同社の株式を取得
したとのニュースが大きく報じられました。プロトンが普通の自動車メーカーとして立ち直れるのか、2018年がターニングポイントになりそうです。

また、華人団体のマレーシア中華大会堂総会が2017年の世相を表す漢字として『路』を選出しましたが、確かにMRT1号線全面開通、イースト・コースト・レール・リンク工事開始、KL-シンガポール間高速鉄道入札開始など、交通インフラに関するニュースが多かったのが特徴です。そして、この『路』には『一路一帯』も含まれており、マレーシア政府が中国との関係強化を展開していることが如実に表れた年でもありました。中でも、アリババグループのジャック・マー会長と推進するデジタル自由貿易区は、今後のマレーシア経済を牽引する存在になりそうです。

2018年は高速鉄道入札結果、そして総選挙が控えており、目が離せない年になりそうです。高速鉄道では、日本企業か中国企業かの勝負であることが注目されていますが、ナジブ首相と中国政府の密接な関係性、そして中国系マレーシア人が運輸大臣であることから、中国企業優位の印象です。総選挙に関しては、高齢であるマハティール元首相が政敵であったアンワル氏と和解、政権交代を目指しています。中国系マレーシア人の大多数、及び都市部のマレー系の票は野党へ流れると思いますが、あとは地方都市のマレー系がどのような判断をするかだと思います。

マレーシア2018年度予算案

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10月27日、ナジブ首相兼財務相は下院議会にて、2018年度の予算案を発表。2018年に実施予定とされている下院総選挙を前にした予算案発表であったが、国民の関心はそれほど高くなかったように感じられる。

マレーシア財務省における2018年度予算案専用ページ






予算案発表に先立って、マレーシア経済指標についての見通しが示されている。まずGDP成長率については、今年上半期の時点で5.7%を記録しており、通年でも5.2%~5.7%へと前回の予想から上方修正されている。インフレーションについては、2017年で3.0~4.0%、2018年は2.5~3.5%。注目された財政赤字については、2017年で3.0%、2018年に2.8%にまで縮小するとしており、2009年の6.9%から大きく改善される見通し。

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次に所得水準についての実績と見通しが示されている。まず国民一人当りの所得については、2010年にRM27,819であったが、2017年はRM40,713、2018年にRM42,777へと増加する見通し。平均月収についても、2014年はRM4,585であったが、2016年には15%増のRM5,288へ、またB40(ボトム40%)の世帯所得も2014年のRM2,629から2016年には14%増となるRM3,000を記録している。

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2018年度予算については、前年度から7.5%拡大してRM2,832.5億、一般予算RM2,342.5億、開発支出RM490億という構成になっている。予算割り当ては8つの主要項目を軸としているが、中身を見ていくと総選挙を意識した内容のように感じられる。例えば、公務員向けの福利厚生拡充や住宅建設、手当支給、また低所得者向けBR1M継続や補助金継続、さらにサバ州及びサラワク州のインフラ開発といったように、特定の有権者に対する手厚い保護が見られる。

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私自身が注目する項目としては、まず公共交通網の拡充で、MRT2事業ではRM320億の予算割り当てを、そしてMRT3事業は2年の前倒しが発表されている。次に、Industry 4.0関連。日本でもIoTやIndustry 4.0が注目されいるが、マレーシアでも予算案の中にIndustry 4.0向けの予算が組まれている。ただ、予算規模がそれほど大きくなく、国全体がそれに向けて動いているとは言い難い。あとは、今年アリババグループのジャック・マー会長と発表したデジタル自由貿易地域の整備で、電子商取引において域内ハブとなることを目指している。

こうした先進的な取り組みを行うことで、マレーシアが国家として世界上位20位に入ることを目標としている。

全体的に見て、総選挙前ということもあり、民族別で差異はあるものの、全ての国民が恩恵を受けられる内容となっている。ただ、総選挙で与党が勝利すれば、2019年度予算案においてはGST増税など国民に痛みを強いる内容になるのではといった憶測も広がっている。

2018年予算案ハイライト

公務員
160万人の公務員は以下のベネフィットを享受
- セカンドラウンドベースプロモーション
- 健康上の理由で退職を余儀なくされた公務員は、定年退職者と同じ恩恵を受けられる
- 教師の特別休暇が7日から10日へ
- ウムラ巡礼向けに7日間の休暇
- 妊娠5ヵ月以上の女性、及び妻の就労場所に近い夫は1時間早く早退できる
- 産休を300日から360日に拡大
- 最低年金をRM1,000へ

高齢者、障害者、子供
RM17億を以下の分野へ
- 高齢者手当をRM50からRM350へ引き上げるためRM6.03億割り当て
- 障害者手当をRM50/月に引き上げ向けにRM1億割り当て

デジタル自由貿易地域
KLIAエアロポリス内のDFTZ向けにRM8,350万割り当て
輸入品最小額をRM500からRM800へ引き上げ

持続可能な開発
グリーン技術資金スキーム下へRM50億割り当て
無収入水低減プログラムへRM14億割り当て
代替水源としてオフリバーストレージ建設にRM13億割り当て
全土の水害対策向けにRM5.17億割り当て

所得税率低減
個人所得税率の低減
- RM20,001~RM35,000:5%から3%へ
- RM35,001~RM50,000:10%から8%へ
- RM50,001~RM70,000:16%から14%へ
可処分所得RM300~RM1,000(261,000人)は無税

外国人メイド
雇用者はエージェントなしで直外国人メイドを雇用可能に

GST
GSTは変更しないが、政府は特定の品目やサービスを免除またはゼロ化することを提案

ヘルス
ベタークオリティサービス向けにRM270億
医薬品/消耗品向けにRM41億
3つの病院における保健施設、設備、救急車および手術室の整備・維持のためにRM14億
病院と診療所のアップグレードにRM1億
血液透析治療の補助金としてRM5,000万、医療援助基金の向けにRM4,000万
希少疾病の治療向けにRM1,000万、保健コミュニティプログラム向けにRM3,000万
任意健康保険制度向けにRM5,000万

ハウジング
住宅所有増加向けにRM22億

BR1M
2018年、BR1M として700万人への支払いでRM68億割り当て

オランアスリのベネフィット
オランアスリの経済発展と生活の質向上のためにRM5,000万
オランアスリビレッジ開発向けにRM6,000万

インド系、中国系のベネフィット
KOJADIを通じて中国系中小企業融資向けにRM5,000万
1Malaysia HawkersとPetty Traders Foundation向けにRM3,000万
Chinese New Villages向けにRM6,500万、家屋修復向けにRM1,000万
インド系のAmanah Sahamユニット向けにRM15億
IPTA及び公共サービスにおけるインド系の採用を増やす

ブミプトラのベネフィット
UiTM向けにRM24億割り当て
下記イニシアチブ向けにRM35億割り当て
- MARA高等教育訓練奨学金向けにRM25億
- Peneraju Profesional及びSkil dan Tunas向けにRM9,000万
- MARA大学院の人材育成スキームまたはGETS向けにRM2億
- ブミプトラ企業家強化プログラム向けにRM5.55億
- Pelaburan Hartanah Berhad向けにRM1.5億、EKUINAS向けにRM1.5億

国防
軍事向けに総額RM14億(警察RM90億、沿岸警備向けRM9億など)
防衛向け資産の購入とメンテナンス向けにRM30億(11か所の警察署及び6か所の交番建設向けにRM7.2億)
船舶、ボート、ジェティの修理・メンテナンス、及びパトロール船3隻購入向けとしてMMEAへRM4.9億
ESSCOMへRM2.5億
対テロ向け武器強化でRM5,000万
政府は軍人及びその家族向け住居4万戸建設
5つの病院アップグレード向けにRM4,000万

地方開発
FELDA向け 水道及び道路インフラアップグレードでRM2億を割り当て
11.2万人の植民者にRM5,000
FELDA植民者向けにRM4,300万、油椰子改植向けにRM6,000万、第2世代のFELDA植民者住宅5,000戸建設向けにRM1.64億を割り当て
People-centricプロジェクト向けにRM11億(通信インフラ向けにRM10億、地方プロジェクト向けRM9.34億、電力供給向けRM6.72億、水道供給向けRM3億、公共インフラメンテナンス向けにRM5億など)
地方インフラ向けにRM65億(ボルネオハイウエイ向けにRM20億)

教育
TVET生徒向け奨学金にRM490万
TVET向けにRM49億を割り当て
ボトム40家庭向けPTPTN基金追加でRM2億
PTPN返済割引を2018年12月31日まで延長
320万人の学生に各RM100、総額RM3.28億
食糧援助、教科書、連邦奨学金向けにRM29億
学校の維持管理にRM25億(半島RM5億、サバRM10億、サラワクRM10億)
プリプリスクール4校、Permata学校9校、自閉症児センター2校、小学校48校建設向けにRM6.54億
教育開発向けにRM616億

TN50
Bukit Jalilスポーツ学校向けにRM2,000万
新規スポーツコンプレックス14施設建設向けにRM1.12億
スポーツ強化のためのスポーツイニシアチブ向けにRM10億
コミュニティの問題を解決するために社会的企業やNGO資金向けにRM5,000万
1Malaysiaトレーニングスキームにおけるオープンインタビュープログラム向けにRM4,000万
全学生及びフォーム6向けに図書券配布
大学院での就学する10,600名の学生向けMyBrainプログラムにRM9,000万
世界の大学トップ100の地位を達成するため、高等教育の公的機関への研究開発奨励金RM4億をマレー大学へ特別割り当て
JPA、高等教育省、保健省の奨学金向けにRM22億
文化経済開発局の設立向けにRM2,000万
2,000の教室をスマート学習教室へアップグレードするためにRM1.9億
初等及び中等教育カリキュラムにおけるコーディングプログラムを含む現在のコンピューターサイエンスモジュールを強化
科学・技術・エンジニアリング・数学センター建設向けにRM2.5億
2018年1月から2022年1月に生まれた子供向け特別基金設立
事故や重度の病気を含む障害者の雇用者に対する税制救済
全ての自治体において新規建設の建物に託児所の設置を義務付け

公共交通機関
ティオマン島新空港の検討
Mukah新空港建設、コタバル空港及びサンダカン空港拡張
ペナン国際空港、コタキナバル国際空港アップグレード
TumpatからMusangの地方鉄道向け補助金RM5,500万
高速バスの移動向けバイオメトリクス管理システム開発にRM4,500万
河口浚渫などジェティの修理と建設にRM9,500万
バスやタクシーなどの資産の購入、設立資金向け公共交通基金向けにRM10億
海上資産、エアロスペース技術開発、鉄道向け交通開発基金向けにRM30億

インフラ
Bukit Kayu Hitamに特別国境経済地区を開発
パンコールを免税地区に認定
RaubからBentongまでのcentral spin roadプロジェクト継続にRM2.3億
BantingからTaipingまでの東海岸沿岸高速道路向けにRM50億
MRT3プロジェクトを2027年から2025年へ前倒し
Sg Buloh-Serdang-Putrajaya間のMRT2プロジェクト向けにRM320億
ポートクランへの代替道路提供にRM1.1億

ツーリズム
メディカルツーリズム押上のためMalaysian Healthcare Travel CouncilへRM3,000万割り当て
ツーリズムのプロモーションと開発向けにRM5億
ツーリズムインフラ開発基金にRM10億
ツーリズムにおける中小企業向け基金にRM20億

農業
収穫待ちの農家に3ヶ月間、RM200/月を補助
ゴム移植にRM2億、オイルパームの開発・移植・プロモーションにRM1.4億
農業インフラ改善向けにRM5億
農業コミュニティ向けインセンティブ及び支援でRM23億
小規模農家、農業・漁業コミュニティ向けにRM65億割り当て

その他ハイライト
家具輸出産業向けで70%の政府保証にRM1億
SME Corpによる訓練、助成金、ローン向けにRM2億、ハラル製品・産業開発向けにRM8,200万
70%の政府保証ローン向けにRM20億
企業の創業資本向けにRM50億
ビジネスファイナンス保証制度向けにRM70億
2020年までに中小企業のGDP寄与を40%
2018年までに民間投資RM2,600億達成見込み
国全体の投資は6.7%増、2018年のGDPに占める割合は25.5%
今年8月に輸出額RM800億を達成、二桁成長を記録
3つの国際信用格付け機関の評価はA-で安定見通し
2016年の民間投資はRM2,110億




ハラルハブを目指す多民族国家マレーシア

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ハラル事業向けに作成したプレゼンテーションから、開示可能なスライドだけを抜き取りました。



ハラル市場は最も成長が見込める食品・医薬品・コスメ市場であり、特にマレーシアは国家としてハラル輸出拠点としての地位を確立するため、様々な取り組みを展開しています。

統計情報によりますと、2020年にムスリム(イスラム教徒)の人口は19億に達し、4人に1人がムスリムとなることが予想されています。ムスリムは、基本的に他宗教への改宗ができないため、非ムスリムがムスリムと結婚するとイスラム教徒に改宗しなければなりません。また、ムスリムが多い国の殆どが発展途上国であることから出生率が高く、近い将来、ムスリム人口が世界の最大勢力となると言われています。

2014年の食品貿易額を見ても、ハラル食品は全体の20%を占めており、グローバルな競争においては無視できない存在となっています。そして2019年には、ムスリム向け食品・飲料市場規模はUS$2兆5,370億となると見られており、この市場でイニシアチブを取るために国レベルでの支援が行われています。実際、オーストラリアはハラルに準拠した牛肉輸出を基幹産業に育てあげ、一大拠点としての地位を確立しています。

また、近年はムスリム旅行者の増加も注目されており、非ムスリム国ではムスリム旅行者を受け入れられる環境整備が急がれています。マスターカードとイスラム教徒の旅行ウェブサイトHalalTripの報告書によると、2025年までにムスリム旅行者はUS$100億以上を費やすとされています。ムスリム旅行者のに人気の国は同じイスラム教徒が多いマレーシアやインドネシアとなっていますが、これに次いで日本やタイ、オーストラリアといった非ムスリム国が人気となっていますし、ムスリム旅行者も2020年までに1億5,600万人に、そして2060年までに約30億人に達するとの見通しがされています。

こうした将来性が非常に高いハラル市場に対して、最も注目されている認証機関がマレーシアのJAKIMであり、JAKIMのハラル認証によって世界40ヵ国・地域への輸出を可能としています。

マレーシアは国家戦略としてハラル産業を推進しており、国家戦略『Halal Industry Master Plan 2.0』では2020年を一つのターニングポイントに設定しています。

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また国内のハラル認定企業も順調に増加しており、2015年時点では6,548社がハラル認定を取得、以前はほとんど非ブミプトラ企業が認証取得企業でしたが、近年はブミプトラ企業も急増、同年には全体の40.9%を占めるまでに成長しています。

対マレーシアへのハラル向け投資額を見ても、海外からの投資が過半数以上を占めており、主な投資国は米国や日本、イタリア、台湾、英国、シンガポールといった非ムスリム国となっています。投資額自体も、2014年のRM380億から2015年にはRM420億と伸ばしています。

更に来年には、ハラル産業の集積化を進めるためにHalal Jayaを設立することがザヒド副首相から発表されています。現在でも、国内にはハラル集積地が設けられていますが、国内各地に点在(22ヵ所)していることから効率性が悪く、シナジー効果を高めるためにも中央集権化できる一大拠点を設けることが必要との見解に至っています。この他にも、国家予算において毎年ハラル産業向けに予算が割り当てられていますし、進出企業に対しても様々な優遇措置が適用されます。

日本のハラル市場も今後の成長が期待されており、日本在住のムスリム、訪日ムスリム旅行者、そして東京オリンピック需要を挙げることができます。ただ、日本国内ではハラルに対する理解に乏しく、関心も一部だけであることから、ハラル認証を取得している企業はそれほど多くないと感じます。食品製造や調理ではハラル認証が取得できても、食品物流や保管などでハラルを満たせないなど、日本国内の事業者から色々な問題を耳にしていますし、ハラル商品の取り扱い自体が分からないから話だけで諦める企業も多いです。政府レベルでは、JETROがマレーシア投資開発庁、及びマレーシア貿易開発公社と協力覚書を締結するなどの積極姿勢も見られますが、ミクロレベルはまだ発展途上と言えます。逆に言えば、これだけの巨大市場に対して参入企業がまだ少なく、フロンティアとして参入することでアドバンテージを得ることが可能とも考えられます。マレーシアでも中小企業や個人経営企業を含めて6,000社以上がハラル認証を取得できるのですから、日本企業のシステマテックなロジックであれば、ハラル認証取得自体は決して高いハードルではないと思います。

グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業



本のタイトルに惹かれて手に取ったが、『グーグルを驚愕させた』とちょっと違うような印象が・・・。内容の半分ぐらいは著者の自伝といった感じで、どれだけ猛烈に働いて売り上げを伸ばしたかなどが書かれている。
それでも、アフリカ諸国でのビジネスモデル確立や目指す将来像、それに伴う行動力や判断は読んでいて面白いし、敢えて失敗事例も取り上げられている。私自身、東南アジアの発展途上国で仕事をしているので、共感できる部分は多い。実際、日本では予想していなかった思わぬ業種が現地の需要に合致していることもあるので、インターネットを駆使すればそうした需要を見出せる可能性もどんどん増えていくだろう。

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